Japan Cloudの関連会社の魅力、特徴を深堀りすべく、各社リーダーの生の声を届ける連載企画。第1回に登場するnCino(エヌシーノ)株式会社代表取締役社長の野村逸紀氏のインタビュー後編では、目指す組織のあり方、どんなメンバーと成長を目指していきたいか。求める人材像とキャリア構築やリーダーシップのあり方に悩む若手マネジャーへのアドバイスも語ってもらいます。

(前編はこちらから)


正しく、議論を重ね、メンバー全員で経営を推進していく

――社長就任から1年半ほど経て、どんな取り組みを進め、カルチャー醸成においては何を重視していますか。

野村 大きく4つの柱の基、取り組みを進めてきました。第一にカルチャー醸成の前提としての組織づくりのベースをつくること。第二には企業としての認知度向上。第三には一緒にビジネスをする仲間とのパートナーエコシステムづくり。最後がお客様との対話を通じ、nCinoの価値提供を検証することです。

その大前提として私としては自分の弱点をさらけ出すことも厭わず、あくまでも対等な立場で社員と議論していくプロセスを大事に組織運営を進めています。

現在10名ほどのメンバーがそれぞれ様々なキャリア、強みを持っており、彼らの意見にしっかり耳を傾け、全員のパフォーマンスを引き出すことが創業期においては肝要と考えています。
特にエヌシーノにとって、日本市場ではまっさらの状態からのスタートで、誰もが正解が分からない。だからこそ正しく、たくさん議論をし、方針を決めていく。いわばみんなで一緒に経営をしていくというスタイルですね。

――そういったフラットな経営スタイルが、野村社長にとって心地良く、最終的にはパフォーマンス向上につながるとお考えになっているわけですね。

野村 はい。良いチームには様々な定義がありますが、当社ではコミュニケーションポリシーとして「Openに。謙虚に。正直に」を掲げています。
チームに属する様々な社員がどんな人生観、目標を持ち、それに向けてどんな困難に直面しているか、常に新鮮な状態で共有し合うカルチャーを醸成することを目標としています。

そうした正しいカルチャーさえあれば、結果としてお客様やパートナー様へのパフォーマンスも最大化され、信頼関係の延長線としてより良いビジネス、さらには一緒に働きたいと思える仲間の採用も実現する。失敗を経て、ポジティブなサイクル転換を身を持って経験したからこそ、こうした組織づくりが成功モデルにつながるものと信じています。


1人で早くゴールに到着するより、「みんなで遠くに行きたい」仲間を求む!

――具体的には、どんな方に応募してほしい、一緒にチャレンジしていきたいとお考えですか。

野村 1つ目のポイントとして、まずは先のコミュニケーションポリシーやカルチャ―のあり方に賛同していただける方というのが大前提となります。
一匹狼で数字を追いたいという方は、残念ながら思うようなパフォーマンスを上げられないのではと思います。

私が好きな言葉の1つに、「早く行きたいなら1人で行け、遠くに行きたいならみんなで行け」というものがあります。リーダーシップ論の権威といわれるサイモン・シネックがよく言及している言葉で、エヌシーノはまさに「みんなで遠くに行こう」という方針に忠実に、成長しようとしている会社です。

周りをリスペクトしながら学びを得て、さらに周りに還元していくことで、自分と組織を成長させていく。そこに共感いただける方なら今後の成長期に向けて、いい形でパフォーマンスを発揮できるのではないかと思います。

2つ目としては、銀行専業というビジネスモデルにあって、金融業界を通じて日本の社会課題の中長期的課題の解決、改善に貢献していきたいと真面目に考えているかどうか。
3つ目は誰かが決めたことを遂行していく仕事から、戦略を決める側に立ちたいという方。そんな思いを抱えているならば、必ず仕事を楽しめるフェーズにある会社だと考えています。

自身のキャリアに悩んでいる方に、自身の経験からアドバイスをするなら、迷ったらキャリアの振れ幅が大きい仕事を選ぶ。そして自分の損得より、周囲に応援してもらえるような選択肢を取ることが、長期的に見て今後の成長につながると思います。
エヌシーノが目指す世界に共感してくださる方々と、一緒にさらなる成長を目指していけることを楽しみにしています。


野村さんが推薦する「人生の岐路に立った時に読みたい本」

『あなたのチームは、機能してますか?』パトリック・レンシオーニ著 翔泳社

前職でチームづくりに混迷を極めていた37歳の時に出会った本です。どんな優秀な経営陣、完璧な事業計画、投資家、優秀な人材がいようと、チームが機能していなければ無に帰する。競争における究極の武器はチームワークであるということを認識した本です。当時、「会社に行きたくない」(苦笑)とさえ思っていた私に、一歩を踏み出す勇気と自身を180度変革する覚悟を与えてくれました。

『なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか』
ロバート キーガン 、リサ ラスコウ レイヒー (著) 英治出版

「自分をよく見せよう」「評価を下げたくない」という思いに終始すると、「自分の弱さを隠す」というムダな仕事に時間を費やしてしまう。結果、本質的な問題解決ができないという多くの組織が陥りがちな弊害を指摘した本です。私流に言うと、「正しく突っ込みあえる組織」こそが成長のサイクルに乗ることができる。リーダーシップ論を学ぶ入り口としても、うってつけの好書だと思います。

nCino株式会社について
https://www.ncino.co.jp/