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次世代リーダー

関連会社リーダーに訊く! 第2回 ブラックライン株式会社 代表取締役社長 宮﨑 盛光氏 後編 「社員一人ひとりのパーソナルゴールの実現を一緒に目指し、コーポレートゴールの達成につなげていきたい」

著者:JAPAN CLOUD

Japan Cloudの関連会社の魅力、特徴を深堀りすべく、各社リーダーの生の声を届ける連載企画。第2回に登場するブラックライン株式会社の代表取締役社長 宮﨑 盛光氏のインタビュー後編では、なぜキャリアチェンジを決心したのか、目指す組織のあり方、どんなメンバーと成長を目指していきたいか。キャリア構築やリーダーシップのあり方に悩む若手マネジャーへのアドバイスも語ってもらいます。

(前編はこちらから)


迷ったら、人生の選択肢が広がる道を選ぶべし

――常務執行役員にまで上り詰めたセールスフォースを辞め、キャリアチェンジを決心した理由を教えてください。

宮﨑 正直、すごく悩みました。自分に会社のマネジメントができるのか、英語力は問題ないのかなど色々、言い訳を考えていましたが、一番の理由は12年、在籍してきたセールスフォースへの未練でした。仕事は楽しいし、不満もない。ポジションも安定している。

それでも古巣に別れを告げ、新たなフィールドを選んだ理由は、大きく3つあります。

1つは、声をかけてくださったジャパン・クラウド・コンサルティング社長の福田康隆さんの言葉、「評価」を信じようと思ったこと。福田さんの著書『THE MODEL』に書かれていますが、福田さんも「自分は社長には向かない。そういうタイプではない」と思い込んでいた時期があったそう。すると当時のボスに「誰がそんなタイプだと決めたんだ。自分で勝手に決めつけているだけじゃないのか」と言われたといいます。

評価とは最終的に第三者が決めること。自己評価で「できない」というのは逃げるための言い訳に過ぎない。周囲から評価され、「やってほしい」と期待されているならば、その思いに応え挑戦するべきだと考えました。

2つ目はその先の人生の選択肢の幅でした。セールスフォースに在籍すれば安泰な人生かもしれませんが、先々のキャリアの道は限定されます。けれど、外に出て新たなチャレンジに挑めばリスクは伴っても、その後の選択肢は限りなく広がる。今も人生の岐路で悩んだ際には、その先の自分の選択肢を広げることにつながるかを判断の基準の1つとしています。

3つ目は妻の言葉でした。ちょうどコロナ禍で、自宅で15分刻みのオンラインミーティングに終始している私の姿を見ていたこともあったのでしょう。迷いを打ち明けると「外の世界に出るべきじゃないの」と。一時期、海外に留学していた際に周りのファミリーを見ていて思ったことですが、仕事も大事だけれど、最後に帰る場所は家族の元。大事な家族の理解を得られたことも、大きな後押しとなりました。

また、通常であれば、ロサンゼルス本社に出向いて面談を受けるところでしょうが、オンラインでCROとカジュアルミーティングの延長戦上で、社長就任が決まりました。オフラインであれば、あれこれ理由を付けて渡航を引き延ばしていたかもしれない。これもタイミング、めぐり合わせだと感じています。


メンバーのいいところを見定め、さらに伸ばす企業カルチャーを醸成していく

――社長に着任して、約1年5か月。目指す企業、リーダーのあり方に向け、着手されたこと、発信されたメッセージなどを教えてください。

宮﨑 先にも触れましたが、私自身が目指すリーダー像とは「社員一人ひとりのパーソナルゴールの達成を一緒に目指し、それをコーポレートゴールと繋げていくこと」というもの。まずは「みなさんのパーソナルゴールを知りたい」と全社員と1on1のミーティングを行いました。

2つ目として、企業として何を目指し、何を実現していくのか。マネジメントチームで集まり、ビジョン、ミッションの見直しを行いました。

全社員がそれぞれ感じる自分たちのサクセスを実現していく延長戦上で、お客様やパートナー企業のサクセスを目指す組織を作っていこうと定義しました。

さらにそのVisionとMissionを実現していくための日々の行動指針となるCore Valueを全社員で1日かけて話し合って決めました

Core Value:「Passion & Fun」「Raise the Bar」「Welcome Welcome」「+α」「4 Happy」

先にも述べたように“十人十色”、“百人百色”。社員1人ひとり、それぞれ個性が違えば、私よりも圧倒的に優れている能力を持ち合わせています。メンバーのいいところを見定め、そこを伸ばすような企業カルチャーをしっかり醸成していきたいと考えています。

その観点では、Japan Cloudの関連会社としての立ち位置で、パートナー陣、メンバー陣が持っている数多の実績や経験に基づいたアドバイスを常に享受できることや、各企業代表との横連携で情報交換やベストプラクティスのシェアができることなどは、日本法人トップとして中長期的視点でビジネスの基盤の構築に取り組む上で、合理的かつ安心感のある仕組みだと捉えています。

――グローバルの中の日本法人という位置づけでは、今年度、米国本社やアジアパシフィックのグローバル会議などに参加されたとうかがいました。どんな刺激、気づきを得られたか、お聞かせください。

宮﨑 米国本社への出張では全世界のリーダーが集まり、数字にしっかりコミットしマネジメントに取り組んでいる様子に大いに刺激を受けました。また、アジアパシフィックの会議では日本法人の取り組みが「先進的でリードしている」という評価を得ることができたのはうれしかったですね。

世界における日本の立ち位置を理解し、ベストプラクティスをアジアパシフィックに輸出し、グローバルにおけるポジションを上げていこう。そんな具体的な目標につなげることができたのは次につながるステップと捉えています。

――世界に遅れを取っているといわれる経理業務の変革を実現する企業のトップとしてのやりがい、意気込み、それに併せ、どんな方にこの仕事にチャレンジしてほしいか、一緒に成長したいか、求める人材像についても教えてください。

宮﨑 日本の経理の世界は約30年、仕事のやり方が変わっていないと言われています。一方、諸外国ではスコアキーパーのような数字をまとめる仕事の仕方から、FP&A(Financial Planning & Analysis、ファイナンシャルプランニング&アナリシス)のように経営判断に資する情報を提供するという仕事の形が、既に確立されつつあります。

CFOの存在感がとても大きく、CEOの右腕として位置づけられているのも大きなポイントです。

グローバル市場での競争、M&Aが不可欠な世界、不確実性の高い未来に向けて日本企業の底力を発揮するには、CFO、経理パーソンの存在意義の向上が欠かせません。経理は、もっと進化できる。その進化を支える世界を作っていきたいと考えています。

新しくジョインしてもらうメンバーとしては、その新しい世界、市場を作るというプロセスにワクワクする方、様々な障壁がやってきても「それを乗り越えることが自己の成長に繋がるんだ」と思える方と一緒に働き、成長していきたいですね。


「得意淡然 失意泰然」――好調な時こそ大切にしたい謙虚な姿勢

――20~30代のキャリアに迷っている世代に向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。

宮﨑 セールスフォースでミッドマーケット部門の創設にチャレンジしていた際、思っていたのは苦しいことは絶好の成長機会。今、もし壁にぶつかっていたとしても、その痛みを乗り越えた先には、必ず一歩成長した自分、チームに出会えるはずです。

一方、営業マネジャーだった際には、成績が好調な部下に「好調な時こそ謙虚な気持ちでいるべき」ということも常々伝えていました。

自身の経験を踏まえた私の座右の銘は「得意淡然 失意泰然」。営業だけに限らず、どんな仕事でも「調子のいい時は驕り、悪い時は落ち込む」ということがあると思います。ただ、人間は奢るととかく道を外し、落ち込んでしまうと後ろ向きになっていいアイデアが浮かんでこなくなるもの。

そういう状況下に陥ると、気づけば人は離れていくものです。そうならないように常に平静でいることを自分にも戒めています。

また、20代、30代のころの自分に助言するならば、目の前の仕事を着実に集中して取り組むこととは別に、自己研鑽の時間を別途作って興味のある専門知識への啓蒙を深めていくようなことも人生を豊かにしてくれることにつながると思います。

新たなフィールドに挑戦してみたいと考えている方、まずはパーソナルゴールをぜひ聞かせください。その延長線として当社が掲げるゴールを一緒に目指してみませんか。




「生き方・キャリアに悩んだ時にぜひ読みたい」――宮崎さんのオススメ本

  • 『1日1話、読めば心が熱くなる、365人の仕事の教科書』 藤尾秀昭監修 致知出版社

名経営者、一流のプロフェッショナル、365人が贈る仕事・生き方のバイブル。1日1話1頁で読めるのもポイントです。

  • 『嫌われた監督』 鈴木忠平著 文藝春秋

中日ドラゴンズの監督を務めた落合博満。輝かしい成績を挙げながら、語らず、群れず、嫌われながらも自身が考えるプロとしての姿勢を貫いた生き方を描いた本。仕事のプロ、リーダーとしてどうあるべきかを考えさせられます。

  • 『 1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え』

エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アランイーグル著 ダイヤモンド社

スティーブ・ジョブズの師であり、グーグル創業者たちをゼロから育て上げたコーチ。アマゾンのベゾスを救い、ツイッター、ユーチューブCEOらを鍛え、シリコンバレー中の企業に空前の成功をもたらした伝説のリーダー、ビル・キャンベルの人生を描いた本。コーチング、チームマネジメントのあるべき姿について学べる好書です。

  • 『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』

岸見一郎・古賀史健 著 ダイヤモンド社

フロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨匠、アルフレッド・アドラーが解く対人関係を改善していくためのアドラー心理学。人間関係や人生に悩んだ時にオススメです。

ブラックライン株式会社
https://www.blackline.jp/

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