Japan Cloudやその関連会社の魅力、特徴をお伝えするべくスタートしたリーダーインタビュー。4回目はNew Relic株式会社の代表取締役・小西真一朗氏です。後編では、同社の成長を支える企業風土をさらに深掘りし、背景にある小西氏の考え、一緒に働きたいと考える人材についても語ってもらいました。
(前編はこちらから)


「成功より成長」「他人が決めた目標より自分の意思」「勝ち負けより利他」

――記事の前編で、「学校のような会社を創りたい」というお話がありました。即戦力を求めるような、一般的な外資系スタートアップのイメージとは異なる経営スタイル、組織のあり方を掲げるに至ったきっかけがあったのでしょうか。

小西 ポイントの1つに、セールスフォースでマネジャーとしてあまりいい結果を残せなかった反省があります。最も大きな反省点は、私自身がトップセールスを達成していたため、自分にできて当然のことが、メンバーにとって当然ではないということになかなか気づけなかったことです。

「小西さんが現場に来てくれると助かるけど、再現性が難しいんですよ」と、率直に言ってくれるメンバーがいて、初めてそうか、と。だからこそ、社長になるにあたっては、みんなが学び成長し続けられる会社にしたいと考えたのです。また、「やってはいけない」ことだけを規律として決め、それ以外は自由にしているのも、上司の顔色をうかがうことを優先し、思考にブレーキをかけることのないようにするためです。

2つ目として、私個人がキャリアの浮き沈みを経験する中で、内省し、とらわれていた“呪詛”のようなものから解放され、得た気づきが挙げられます。

会社員時代を振り返ると、「失敗は許されない。人生の勝者にならなくてはいけない」「会社が決めた目標を達成することこそが営業マンのミッション」「組織の中で勝たねばならない」といった、成功や勝ち負けにこだわっていた時期がありました。

しかし、失敗や挫折を経て内省し、「成長を楽しみながら悠然と生きればいいじゃないか」、「魂まで売っちゃダメだ。何が成功かは自らの意思で決めよう」「利他の姿勢で人の役に立つことを優先しよう。そのほうが楽しい」という考え方を持つに至ったのです。

無論、幸せの定義は人それぞれですが、「成功より成長」「他人が決めた目標より自分の意思」「組織内での勝ち負けより利他」を掲げることで、ビジネスマンとしても、人間としても幸せになれるのではないかと考え、会社のあり方にしてもこれらを全面に打ち出し、社員にも日ごろから伝えています。

「利他」の精神は、私も含めたリーダーに向けたものです。
CEOというと、一般的には「Chief Executive Officer」の略で、日本語では「最高経営責任者」を意味しますが、私自身は「Chief Enablement&Empowerment Officer」、つまりCEOとは社員の力を引き出し、力を与える責任者という意識で捉えています。

部下を持つリーダー社員にも、“上司”ではなく“執事”であれと伝え、「部下の成功こそが自分の成功」と捉え、「困っていることがあれば、先回りしてサポートする」「社内にゴミが落ちていたら率先して拾う」ことなどを伝えています。

「そんなやり方で肝心の業績につながるの?」と、きれいごとのように捉える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、会社のパフォーマンスは、社員一人一人の成長、能力の合算から形成されます。
では、社員一人一人が、潜在能力を最大限に発揮できている会社がどれだけあるかというと、そう多くはないのではないでしょうか。生産性の低さをカバーするために、大量の人材を採用していたのでは、コスト効率からも決してベストなやり方とは思えません。

社長を始めリーダーが“サーバントリーダーシップ”を大事にし、必要なサポートをする。適切なトレーニングやOJTで社員全員のスキルを伸ばし、正しいアクションと習慣をティーチングしていく。そういった蓄積こそが目に見える成果につながる。結果的に会社の成長に向けた早道だと考えています。


仕事は1人では完結しない。他のメンバーと“バトンの受け渡し”が大事

――一般的な外資系スタートアップとは異なる、Japan Cloudの関連会社としての立ち位置の特徴、魅力についても教えてください。

小西 一般的な外資系日本法人の社長は、日本市場の営業ノルマに責任を持つ、“営業部長”に近いカントリーマネジャーとしての役目を求められることが多いと思います。つまり、追いかける数字はARR(Annual Recurring Revenue:年間経常収益)となる。しかし、ゼロからスタートした創業1年目で売上や収益を上げていくのは至難の技です。日本を主語にしたバジェットにも限界があり、目指す企業風土の醸成といったことは後回しになりがちです。

その点では、Japan Cloudの関連会社という立場で、日本法人トップとして中長期的視点でビジネスの基盤の構築に取り組み、売上以外のKPIを念頭に様々な経営判断ができることは大きなポイントであり、成長のロードマップを自分の中で計算できることは有効な仕組みだと考えています。

また、外資系企業への転職について相談を受ける機会もたびたびありますが、提示されている高額な年収額に惑わされず、「条件面について、しっかり確認したほうがいい」とアドバイスをしています。営業マンであれば、“南極で氷を売れるような人”が求められているケースも多くあります。仕事を通じて自分が輝きたい、成長したいと考えるならば、働く環境やサポート体制を吟味し、慎重に考えることが重要だと思います。


――どんな人と働き、さらなる成長を目指していきたいか。求める人材についても教えてください。

小西 大前提として、1つ目に今まで話したような目指す会社のあり方について共感してもらえるか。2つ目として、これだけは誰にも負けないという分野、あるいは負けたくないという気持ちを持っている方がいいですね。社員数がまだまだ少ない中で、自分が“前に出る”ことを恐れない強い気持ちを持ってほしい。

3つ目は、「やってはいけない規律」以外はチャレンジを求める風土なので、「レールがないなら自分で作ります」という意気込みを持っている人が向いていると思います。

4つ目として、当社には1人で解決・完了する仕事は存在しません。営業力にいくら自信がある人でも、そのきっかけを作ってくれるマーケティングやインサイドセールス、その後のカスタマーサクセスの支えがあってこそ、ビジネスは前に進むものです。
手と手をつなぎ、他のメンバーに感謝の気持ちと敬意を払い、バトンの受け渡しが上手にできる人にぜひ来ていただきたいですね。

私自身、長年、大事にしている習慣として、1日1個でも新しいものに触れ、1mmでもいいから成長することを課しています。
日々、好奇心を持って謙虚な姿勢で学びたい、成長したいと考えている人、ぜひ一緒にNew Relicの新しいステージを創っていきませんか。お待ちしています。


「書中の師」をたくさん持とう! 小西さんのオススメ本

自称「読書の虫」の小西さん。年間100冊読破を目標に、読む領域が偏らないよう読んだ本を分野ごとに分けて整理するリストを作り、新たな発見と気づき、自身の成長につなげています。
「私の好きな言葉に、『書中の師』があります。どんな分野でもいいですが、本をたくさん読み、本の中に出てくる“師匠”を多く持つことが、幅広い学びにつながります」(小西さん)。

挙げてもらったのはオススメ本の一部。「美=美しい文体に触れる」「炎=自分の心に炎を燃やす」「知=知識を吸収する」「眺=世界から日本を俯瞰して見る」「飛=SFや宇宙など果てしない分野に脳みそを飛ばし、アイデアにつなげる」といった分野ごとに12冊をリストアップしました。ぜひ参考にしてください。

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