2022-12-07

インサイドセールスが拓くキャリアの可能性は無限 大盛況だった「インサイドセールスアカデミー #Day0」

Japan Cloud のコンサルティングディレクターの川上和代です。

インサイドセールスのメンバー育成を目的に、トレーニング講座を企画しています。10月以降のスタートで、4回シリーズのプログラムとなる予定です。これに先立ち、9月13日にはプレイベントとして「インサイドセールスアカデミー #Day0」をオンラインで開催しました。

#Day0のメインプログラムは、外資系の注目SaaS企業や国産有力B2Bテック企業で大活躍している3人の外部スピーカーを迎えたパネルディスカッション。Japan Cloudの関連会社であるCoupa株式会社で代表取締役社長を務める小関貴志さん(Japan Cloudのパートナーも兼務)がモデレーターを務めました。ちなみに小関さんはトレーニング講座の講師も担当しています。

パネリストのお三方は、いずれもキャリアの中でインサイドセールス部門の立ち上げを経験されています。インサイドセールスの経験をキャリアパスの構築にどう生かすことができるのか、さらにはインサイドセールスという職種そのものの可能性についてなど、実体験を踏まえた示唆に富むメッセージが盛りだくさんのイベントになりました。この記事では#Day0のレポートを通して、その貴重な知見をシェアします。

テック業界をはじめ多様な業種業態で採用が拡大しているインサイドセールスですが、直接そうした業務に携わる方はもちろん、漠然と興味を持っているという方にとっても広く参考にしていただける内容です。ぜひ最後までご覧ください!


Japan Cloud関連会社間には知見やノウハウを共有する環境が

オープニングでは、Japan Cloud パートナー 兼 Japan Cloud Consulting 代表取締役社長の福田康隆がJapan Cloudの概要を説明。前身と言えるSunBridgeがセールスフォース・ジャパンの設立と日本法人の立ち上げ・拡大を支援したことなどに触れつつ、クラウドの市場をつくってきた有力なSaaSの日本進出を長年支援してきた実績を紹介しました。

現在のJapan Cloudも、グローバルで急成長しているB2B SaaSの日本法人11社を関連会社として支援しています。福田さんはインサイドセールスが日本でもポピュラーになってきているとした上で、Japan Cloud関連会社の現状にも言及。「日本法人の立ち上げ期に、経営層や幹部社員に近い立場でインサイドセールスを経験できる魅力的な環境があります。一方で、そうしたフェーズではリソースも少なく、相談相手もいないという課題に直面することがよくありますが、Japan Cloudは関連会社同士のノウハウの共有も活発に行っており、そこをカバーできるのが魅力です」と説明しました。

Japan Cloudは関連会社同士が知見やノウハウを共有するプラットフォームとしての環境を用意しており、この緩やかな連携が、全ての関連会社の成長につながると考えています。


会社の成長を自分のこととして実感できた……桜井さん(コンカー)

メインのプログラムであるパネルディスカッションには、株式会社コンカー マーケティング本部マーケットディベロップメント部部長の櫻井由香さん、株式会社ユーザベース コーポレート執行役員CMO兼NewsPicks Stage.事業責任者の酒居潤平さん、株式会社スマートドライブ 執行役員CROの弘中丈巳さんが登壇。小関さんのモデレートの下、それぞれのキャリアとインサイドセールスとの関わり、立ち上げ期の組織でインサイドセールスに従事する意義などについて、示唆に富むエピソードやコメントが飛び交いました。

コンカーの桜井さんは、高校卒業後にニュージーランドの大学に留学し、卒業後は現地のホテルに勤務。帰国後、日系大手ITベンダーのセキュリティエンジニアを経て、当時社員数が15人ほどの外資系企業マーカスエバンズ日本法人でインサイドセールスに3年ほど従事しました。

「日系大企業は大事に社員を育ててくれる環境があるが、裁量権を持ってさまざまなチャレンジをしてみたかった」と話す桜井さん。商談のクロージングまで電話で完結させる会社だったというマーカスエバンズで、3年ほど「修行のように働いた」そうです。

2015年には、SaaS型経費精算のパイオニア的存在であるコンカーに移籍。同社はグローバルでのプレゼンスの高さはもちろんのこと、国内市場でも8年連続トップシェアを獲得しています。

現在、桜井さんが率いるインサイドセールスチームは17人のメンバーを抱えていますが、入社当初は3人の小所帯だったといいます。「(当時のコンカーのような)ベンチャー時代を経験して、精神的なタフさが養われたと感じます。経営層の方とすごく近い位置で働けるので、会社が向かう方向性などをよく理解しながら働けて、それも楽しく、やりがいがありました」と、当時を振り返ってくれました。

当初、大企業特化で日本市場の開拓を進めたコンカーは、今や中堅企業、中小企業にも顧客基盤を拡大しています。それに伴い、企業規模ごとに最適なアプローチ方法の模索・確立とインサイドセールスの体制拡充を進めてきました。

その過程にも携わってきた桜井さんは「徐々に組織が大きくなってくると、会社の成長を自分のこととして実感できて、それも楽しいことでした。私が入社してからの7年でもすごく大きくなっています。成長フェーズに身を置けたのはとてもいい勉強になりましたね」とコメント。インサイドセールスの立ち上げ期に参画したからこそ、ビジネスパーソンとして価値ある経験が得られたと強調しました。


インサイドセールスはマーケと営業をつなぐ要……酒居さん(ユーザベース)

ユーザベースの酒居さんも、桜井さんに劣らずユニークな経歴の持ち主です。社会人としてのスタートは銀行員で、やがて独立してネット通販やWebコンサルティングを経験しました。その後、新しい体験をしたいと入社したのが名刺管理サービスを展開するスタートアップでした。酒居さんはここでインサイドセールスチームに配属されます。「まず、インサイドセールスとフィールドセールスに分業というか共業体制を構築していることに驚きました。また、初めてCRMなどを活用し、テクノロジーとデータの力でセールスしていくという経験をしたんです。すごい世界だと思いましたね」(酒居さん)

その後、リニューアルセールスチームの立ち上げやマーケティングを経験し、5年前にユーザベースに転職。ここでB2B事業向け顧客戦略プラットフォーム「FORCAS」事業の立ち上げメンバーとして参画し、マーケティングとインサイドセールスの組織を構築しました。現在ではコーポレートの執行役員CMOとしてSPEEDA・FORCAS・INITIALを含む複数事業のマーケティングを横断的に所管しています。

マーケティングの責任者として市場に向き合う際に、インサイドセールスの経験が大きく生かされていると酒居さんは強調。「第一線で顧客の皆さんと最初に会話するのがインサイドセールス。しかも1日に何十人と会話することで得られる情報量は圧倒的。膨大な顧客課題と向き合ってきた経験が今にすごく生きています」

また、組織マネジメントにおいても、インサイドセールスを経験した効能を感じているとのこと。酒居さんは「インサイドセールスはマーケとフィールドセールスをつなぐ要のポジションでもある」と指摘した上で、「レベニュープロセスをつないでいくときに何が課題になるのか、うまく連携できればどんな可能性が開けるのかなどもインサイドセールスの経験から学びました。これを肌感として理解してマーケの役割を担うことができていることは大きいです」と振り返りました。

さらに、立ち上げ期の事業に携わることの魅力についても言及し、「インサイドセールスに限らずですが、カルチャーを自分たちでつくることができるのは得難い経験です」と自身の体験から得た実感を話してくれました。


チーム全体の売る力を底上げするのがインサイドセールス……弘中さん(スマートドライブ)

一方、スマートドライブの弘中さんは、B2Bテックの領域で豊富なビジネス経験をお持ちです。営業支援などを手掛けるコンサルティング会社を経て、セールスフォース・ドットコム(現セールスフォース・ジャパン)でフィールドセールスを担当。その後、マルケト(現在はAdobeに統合)日本法人でインサイドセールスの立ち上げに携わりました。

セールスフォースではフィールドセールスを務めていたものの、マルケトには1人目のインサイドセールスとして新たな環境に飛び込みました。。マルケト時代はなんと小関さんが上司だったそうですが、パネルディスカッションではその元上司から、「給料も下がっただろうに、なぜマルケトに転職したんですか?」という直球質問が。弘中さんの回答は、インサイドセールスという機能の重要性と可能性を示唆するものでした。

「セールスフォースには当時からインサイドセールスの仕組みがあって、私はインサイドセールスからトスアップをもらう立場でした。その体験を通して、インサイドセールスがパフォーマンスを出すと、営業パーソン個人だけでなく、チームの力を大きく向上させることも可能になると感じました。自分一人が頑張って150%売るよりも、インサイドセールスのパフォーマンスを上げて営業全体の得る力を130%にしたほうが会社の成長につながるわけで、そういう仕事がしたかったんです」

マルケトでは、自分1人しか人的リソースがない中で、いかに効率よくSQL(Sales Qualified Lead、営業対応に値する確度の高いリード)を取るか、常に考えながらインサイドセールス業務のノウハウを構築していったそうです。「インサイドセールスそのものは1人でしたけど、マーケティングや営業、カスタマーサクセスチームに気軽に相談に乗ってもらったり、一緒に策を考えられる環境があったのは大きかったです」とのこと。これも立ち上げ期ならではと言えそうです。

現在はモビリティ領域のデータ活用プラットフォームを提供するスマートドライブのCROを務めており、収益の最大化をミッションとして、マーケティングからフィールドセールス、インサイドセールス、カスタマーサクセスまで広く見ておられるそうです。弘中さんも、インサイドセールス機能を立ち上げた経験が現在の仕事に大いに役立っているとコメントしました。

「市場をどう攻略するかという視点はマルケト時代にマーケティングと営業に挟まれていたからこそ体得できましたし、横の連携が密だったからこそ、インサイドセールス以外の業務も疑似体験できたので、当時を思い出しながらCROとしての業務の参考にしています。結果として、スマートドライブでは戦略を作る上での一次情報を集める基盤としてインサイドセールスがすごくうまく作用しています」


インサイドセールスのキャリアパスに悩む方へ

パネルディスカッション終了後は「Q&A」コーナーに移り、参加者の皆さんから想定以上に多くの質問をいただきました。「インサイドセールスとしてエキスパートを目指すのか、営業やマーケティングに職位転換するのか迷っています。今後のキャリアを考える際にどのような観点を大事にすればいいですか?」という質問は、パネリストの皆さんもチームメンバーから類似の相談を受けることが多かったようで、回答にも特に熱が入りました。それぞれご紹介します。

「以前はインサイドセールスがフィールドセールスや他部門へのステップと位置付けられていることも多かったですが、そういう状況もだいぶ変わってきています。インサイドセールスのエキスパートとして価値を高めて、その延長上で経営に携わるというパターンもSaaS企業などではよくあるので、それも楽しいんじゃないでしょうか」(ユーザベース 酒居さん)

「コンカーでは自分を知るという取り組みを重視しています。『ストレングスファインダー』という強みの診断ツールを使って、自分にどういう志向や才能があるのか、メンバーそれぞれに改めて把握してもらっています。例えば達成欲がすごく強い方なら営業職に行ってインセンティブを稼ぐことがモチベーションになりますし、人間関係構築力とか戦略性に優れている方ならマーケティングが向いているかもしれません。こうした診断の結果を基に最適なキャリアを考えるのも一つの方法です」(コンカー 桜井さん)

「インサイドセールスとしてエキスパートを目指すなら、一度は営業やマーケティング部署を体験されるといいです。そこからインサイドセールスに戻ってくるとガラッと見える景色が変わります。いろいろなことを経験されて、最終的にインサイドセールスとしてのエキスパートを目指すということでもいいし、やってみたら営業のほうが面白いとなるかもしれない。それはそれでいいキャリアになると思います」(小関さん)

全プログラム終了後は小関さんが全体を総括し、「外資系、日本の会社に限らず、立ち上げ期の会社で得られることの大きさを感じていただけたらうれしいです。Q&Aで質問いただいたようなことも、Japan Cloud関連会社のような立ち上げ期の会社での業務を経験すると、机上の理論から、ご自身の経験に基づいた理論へと進化していきます」とコメント。立ち上げ期のJapan Cloud関連会社でインサイドセールスにジョインしてくれる方を改めて歓迎し、イベントを締めくくりました。

全プログラム終了後は小関さんが全体を総括し、「外資系、日本の会社に限らず、立ち上げ期の会社で得られることの大きさを感じていただけたらうれしいです。Q&Aで質問いただいたようなことも、Japan Cloud関連会社のような立ち上げ期の会社での業務を経験すると、机上の理論から、ご自身の経験に基づいた理論へと進化していきます」とコメント。立ち上げ期のJapan Cloud関連会社でインサイドセールスにジョインしてくれる方を改めて歓迎し、イベントを締めくくりました。

2022-11-30

ニューヨーク、ボストン、オースティン、サンフランシスコでの出逢い

Japan Cloud コンサルティングディレクターの川上和代です。少し前の話になりますが、今年5月、2週間のニューヨーク、ボストン、オースティン、サンフランシスコへの出張をレポートします。
コロナ前にアメリカ出張に行ったのは前職の2022年2月以来でしたので、実に2年半ぶりです。2年前のアメリカと異なり治安に対する不安やスーパーでの物不足などネガティブさを感じる部分もありましたが、アメリカの経済の大きさと勢いも同時に感じました。少し時間はかかりそうですが、きっと経済を取り戻すのだろうなと言う明るい未来を感じた出張でした。
関連会社、投資家の方々と会え、Japan Cloudなしではビジネスが立ち上がらない言う声もいただき、このような環境で仕事をさせていただけていることに感謝の気持ちと責任の重さに身が引き締まる思いでした。


コロナ禍で出張に行かれるときの注意

今後アメリカ出張に行かれる方も多いと思いますので、コロナ禍での出張での気づきを共有させてください。先ずマスクはほぼしていない状況でした。90%はマスクなしと考えて良いと思います。人が集まる場所(スーパー、劇場など)はマスク姿の方も目立ちますが、基本的にはレストラン、ホテルのレセプション含めてマスクをしている方はほぼいませんでした。

ビジネスのシーンでは、握手もあり、ミーティング中のマスクもなし。コロナ以前に戻った形でビジネスが行われていました。私は幸運にもコロナには感染せずに2週間過ごせましたが、正直、誰がいつなっても不思議ではない状況です。今後行かれる機会がある方は、以下注意もしくは準備されると良いかもしれません。

  • レストラン等公衆の場のトイレを使う際はマスクをし、利用後は必ず除菌シートか消毒をする。アメリカのトイレはご存知の通り便座のふたがないところが多いです。
  • 比較的マメに除菌シートで手をふいていました。至るところにアルコールはあるのですが、中身がなかったり、取っての部分が綺麗か微妙なものもありました。
  • ホテルの部屋に戻った際は必ず手洗い、うがいを徹底。うがい薬はアメリカではあまり売っていなかったので日本から持参することをお勧めします。
  • 抗原検査のキット
  • (コロナで外出できない時の)部屋で食べれるちょっとした食料品

日本展開から2年以上経つ関連会社2社への訪問

Braze

2020年に日本展開を発表したカスタマーエンゲージメントプラットフォームを提供するBrazeではオフィスへの訪問と、世界各国からメンバーが集まったガーデンパーティーに参加をしました。数年ぶりに会うメンバーが多く大変盛り上がり、とにかく若さと勢いを感じました。

Brazeオフィス入口にて

New Relic

2018年に日本展開を発表したデジタルビジネスに可観測性プラットフォームを提供する​​NewRelicのオフィスは、洗練されたオフィスと大きなスタジオが印象でした。

オフィスの受付


今年5月に日本展開した関連会社3社への訪問

PagerDuty

インシデント管理・運用をはじめデジタルオペレーションマネジメントで業界をリードするPagerDuty (ページャーデューティー)では、私たちがJapan Cloudメンバーとわかると、「何か手伝えることがあれば声をかけてね」と多くの方に声をかけてもらい、会社全体で日本のビジネス展開を楽しみにして下さっているのを実感しました。

PageDutyのカフェテリア

Mirakl

パリで創業し、オンラインマーケットプレイス構築用SaaSプラットフォームを提供するMiraklでは、日本駐在が決まったKamalさんのご自宅にご招待いただきました。Mirakl創業時やボストンオフィスを立ち上げた時の話で盛り上がりました。ヨーロッパ流のきめ細かさとアメリカ流の効率性を持ち合わせたカルチャーを感じることができ、改めて日本での展開が楽しみになりました。

Miraklオフィス受付の待合室

Gainsight

世界シェアトップのカスタマーサクセスプラットフォームを提供するGainsight では、ここ数か月立ち上げのための準備でZoom越しに打ち合わせを重ねてきたメンバー会えたことで、更に前に進むことができました。カスタマーサクセスと同じくらいエンプロイーサクセスや周辺のエコシステムを大事にされていることを体感し、改めてこの理念やカルチャーは日本に根付いていくだろうと感じました。


投資家の皆さんにお会いして

出張の前半は、どこの誰と会っていて、何を話しているんだろう?と会話についていくのに精一杯でした。事業会社にいた時とは異なる言葉、世界観で、私はこの出張で何が得られるのだろうか?と不安でした。

事業会社にいると、1つのトピックで深堀することが多く、どちらかというと、オペレーショナル・エクセレンス​​(Operational exellence)を極めることでビジネスや課題をクリアすることが多かったのですが、投資家の方々は、どうやってスケールするか?どうやって早くゴールに到達するか?リターンは?と言う視点で常に物事を考え、どうやって標準化するのか?に注力していると言う違いがあるのに気づいたことは大きな収穫だったかもしれません。

余談ですが、とある投資家さんとニューヨークのホテルにあるカフェで待ち合わせをしていると、ふと目の前にレンタルバイクで颯爽と現れた方がいました。なんとその方がお待ちしていた投資家さんで、「自転車で来たのですか?」と驚いて聞いたところ「Speed!」とのこと。ニューヨークの交通事情を考えると車での移動よりもレンタルバイクの方が早いことも多いようで、何よりもスピードと効率性を優先されると言うことに改めて衝撃を受けました。


最後に

今回の2週間の出張での学び、出逢いは今までの社会人生活の中でも大きな意味がある時間と感じました。自分が日々見ている世界は小さく、ビジネスはもっと大きなところに広がっていることを実感した出張だったので、この気持ちを忘れずに新しいチャレンジを続けていきたいと思います。

今回の出張メンバー:アルナ、福田、鶴原と共に

Japan Cloudやその関連会社には、ダイバースな職場環境があります。学びや刺激が多い環境です。自己成長の場をご提供できると思います。「各関連会社はどんなことをやってるの?」「今、どんな職種の採用を行っているの?」「どんなカルチャー、職場環境なの?」など、どんなご質問でも結構です。ご興味ある方は、是非一度、私たちにご連絡下さい

Japan Cloudの関連会社キャリアページはこちら

2022-11-18

「JAPAN CLOUD MEETUP」関連会社11社が一堂に集結 ネットワークとコミュニティの力で全社の成長を加速させる(後編)

こんにちは。Japan Cloud Consulting(Japan Cloud) シニアマーケティングコンサルタントの橋本智子です。前編に続き、今年9月、全関連会社とJapan Cloudが一堂に会する交流イベント「JAPAN CLOUD MEETUP」をオンラインとオフラインのハイブリッドで開催のレポートです。


組織間の交流を促すさまざまな仕掛けも用意

JAPAN CLOUD MEETUPでは、冒頭の挨拶に続きこのほか、2022年にJapan Cloud関連会社の仲間入りをしたGainsight、Mirakl、PagerDutyの各社トップが自社の事業を紹介。さらに、前述した既存コミュニティについても情報をアップデートしました。

コミュニティでの活動経験がある関連会社のメンバーから、「スタートアップで事業を少人数で作り上げる経験だけでなく、(関連会社のコミュニティという)大きな枠組みの中でノウハウを得られるというメリットも享受できます」「(勉強会などは)きれいな情報共有の場ではないのが特徴的で、具体的に何に困っているのかという具体的なテーマについて各社の現実的な取り組みを聞けるので助かっていますし、コミュニティの一体感も生まれてきています」といった声が披露されました。

コミュニティの活動をリードするBlackLineマーケティング本部長の大徳貴子氏
(詳細レポートブログはこちら


マーケティングにおけるコミュニティの活動をリードするBlackLineマーケティング本部長の大徳貴子氏は「新しい環境で新しいチャレンジを経験豊富なプロフェッショナルが集まっており、ほかの関係会社のメンバーとも同じ会社の隣の部署のような感覚でどんどん知識やノウハウを共有することで、ベストプラクティスの構築やその先の各社の成長につなげていければ理想ですね」とコメント。コミュニティを積極的に活用するメリットを説明しました。

Japan Cloudと関連会社が一体でボランティア活動を行うという枠組みもスタートしています。各社にはボランティア活動に積極的に参加したいという人材も多数在籍していますが、個社ごとの活動では、運営リソースや参加者が不足してしまうという課題がありました。JAPAN CLOUD MEETUPでは、組織横断で実施したボランティア活動についても紹介し、関連会社およびJapan Cloudの横のつながりを意識できる機会としても機能していることを改めて説明しました。

組織横断のコミュニティ活動としてボランティア企画報告
(詳細レポートブログはこちら


組織間の交流促進の取り組みとしては、部活動もあります。現在、ゴルフ部が活動中で、既に2回のコンペを開催済みです。福田氏によれば「ゴルフをやりたい人は積極的に参加してほしいですし、ゴルフ以外の競技でも、組織横断でチームを立ち上げたいという希望があればどんどん提案してください」とのこと。よりフランクな交流の場として、これもまた大きな役割を果たしてくれそうです。


絶大だったリアルなコミュニケーションの効果
共通の話題を持つメンバー同士の交流


初のオフライン開催ということもあり、全プログラム終了後の歓談の場も大変盛り上がりました。関連会社の社長同士、さらには海外から来ているエキスパート同士の積極的な交流や意見交換が目立った感があります。

また、今回は運営側の工夫として、マーケティング、営業、カスタマーサクセス、ファイナンシャルなど所属会社における職種ごとにテーブルを色分けし、共通の話題を持つメンバー同士の交流を促しました。その効果もあってか、オンラインでコミュニケーションを取ったことがある他社のメンバーとも話が尽きない様子もそこかしこで見られました。

イベント終了後には、参加者のポジティブな感想が多数寄せられましたので、いくつかご紹介します。

  • Japan Cloudコミュニティに積極的に参加するメリットをさまざまな角度からよく理解できました
  • オフィスではなかなか声をかけづらかった他社のリーダーとも話すことができ、大変有益な時間となりました
  • このようなコラボレーションの機会は大変貴重なので、ぜひ継続していただけるとうれしいです
  • パーティーでロール別に集まれたのが特によかったです。これまでオンラインだけでしたが、対面で話せて非常に有意義な情報交換・ネットワーキングができました

こうした声を聞いても、やはりリアルなコミュニケーションの効果は絶大だったと言えそうです。関連会社同士でビジネス上のシナジーが生まれそうな兆しも見えており、今後もさらなるコミュニケーションの活性化に向けた取り組みを積極的に行っていきたいと思います。

Japan Cloud関連会社での新しいキャリアはこちら

前編はこちら

2022-11-17

「JAPAN CLOUD MEETUP」に関連会社11社が一堂に集結xネットワークとコミュニティの力で全社の成長を加速させる(前編)

こんにちは。Japan Cloud Consulting(Japan Cloud) シニアマーケティングコンサルタントの橋本智子です。

当社はB2B SaaSのグローバル市場で急成長している企業の日本進出と中長期的な成長を支援しています。今年9月、全関連会社とJapan Cloudが一堂に会する交流イベント「JAPAN CLOUD MEETUP」をオンラインとオフラインのハイブリッドで開催しました。オフラインで集う機会を設けたのは初めての試みです。

関連会社各社はいずれも急成長期にあるスタートアップであり、企業の枠を越えて経験や知見を共有し合うことがさらなる成長の糧になります。そして、そうした場を創出することも当社の重要な支援の一環です。

新型コロナウイルス感染症対策に万全を期した上で開催したこのイベントは、オフラインの会場だった六本木の東京ミッドタウン(Japan Cloudと関連会社のオフィスが同居しています)での参加が70人以上、オンラインでの参加も50人程度と大盛況でした。新型コロナ禍以降はなかなか機会を設けることが難しかった対面でのコミュニケーションの盛り上がりは特に大きく、その効果を多くの参加者に実感してもらうことができた手応えがあります。当日のレポート記事から、ぜひその雰囲気をご体感ください!

後編はこちらから。


対面での熱量の高いコミュニケーションを渇望

関連会社各社を改めてご紹介します。IT投資の最適化ソリューションを提供するApptio、決算ソリューションのBlackLine、統合型カスタマーエンゲージメント・プラットフォームのBraze、ビジネス支出管理ソリューションのCoupa、カスタマーサクセス・プラットフォームのGainsight、マーケットプレイス構築プラットフォームのMirakl、Salesforceを基盤とした銀行業務プラットフォームを提供するnCino、可観測性プラットフォームのNew Relic、デジタルオペレーション・プラットフォームのPagerDuty、デジタルアダプションツールで定着支援プラットフォームを提供するWalkMe、企業が継続的に稼ぐ力を高めるための営業計画策定や報酬管理を支援するXactly、以上11社の日本法人です。

いずれもB2B, B2C領域の注目SaaS企業であり、グローバル市場での成長やプレゼンスの向上が著しいという共通点があります。これまでは、各社の横の交流として、主にマーケティング、インサイドセールスなどの職種ごとにコミュニティがあり、Slackやオンライン勉強会などを通じて情報交換や知見の共有を行ってきました。

ただし近年は社会環境の制約もあり、大人数での対面コミュニケーションの機会をつくることは難しい状況が続いていました。オンラインで培ってきた関連会社間のネットワークをさらに活性化し、各社の成長の加速につなげるには、オフラインならではの熱量の高いコミュニケーションも並行して取り入れるのが有効なのではないかという課題感もあり、今回のJAPAN CLOUD MEETUPはハイブリッド形式での開催に至りました。

冒頭で挨拶したJapan Cloud Computing CEOのアルナ・バスナヤケ氏も、関連企業間の交流を媒介するネットワークこそがJAPAN CLOUDの大きな価値であることを説明。職種ごとの小規模な横断的交流ではなく、Japan Cloudと関連会社全11社の幹部や従業員がオフラインで一堂に集う機会を実現した意義を強調するとともに、この機会を楽しみつつ存分に活用するよう参加者に呼びかけました。



緩やかにつながりながらベストプラクティスを共有

続いて関連会社などの経営支援を手掛けるJapan Cloud Consultingで代表取締役社長を務める福田康隆氏が登壇。Japan Cloudの前身ともいえるSunBridgeの初期の活動まで遡り、Salesforce.comの設立と日本法人立ち上げ、Concur(現在はSAPグループ)やMarketo(現在はAdobeに統合)の日本進出などに携わり、もはや市場のデファクトスタンダードとなった有力なB2B SaaSの成長を黎明期から支えてきた歴史と実績を紹介しました。

「2017年にはアルナがJapan Cloudという新しいブランドでファンドを立ち上げ、日本の大手金融機関が出資しているほか、海外トップクラスのVCも参画するようになっています。海外に対するブランドもできてきましたし、何よりも人的なつながりが素晴らしい資産になっています」(福田氏)

「主役は皆さんが所属する各企業であり、もちろんそれぞれ自社のビジネスにコミットしていただくことが前提です。しかし、各社が独立した存在ではなく『姉妹会社』として緩やかにつながりながらベストプラクティスを共有し、人材と顧客のネットワークをフルに活用することで、みんなの成長を加速させられる。そんなプラットフォームになることがJapan Cloudのミッションであり、このイベントもまさにそうした取り組みの一環です」(福田氏)

Japan Cloudは全ての関係会社の成長を加速させるプラットフォームに

後編はこちらから

Japan Cloud関連会社での新しいキャリアはこちら

2022-11-04

真のダイバーシティを体感した米国出張記 〜2年ぶりの米国出張を通じ、真のダイバーシティを体感〜

こんにちは。JAPAN CLOUDコンサルティングディレクター、マーケティング/GTM (Go To Market) 支援を担当している鶴原鉄兵です。
2022年5月、約2年ぶりにニューヨーク→ボストン→オースティン→サンフランシスコを巡る米国出張に行ってきました。
支援中の関連会社に加え、投資家や将来の支援先候補を巡り、さまざまなインプットをもらった出張になりました。(余談ですが、コロナもインプットされてしまい、約1週間帰国が遅れるという失態も犯してしまったのですが…)
今回の出張では、色々な「ダイバーシティ」を体感しました。整理すると、ジェネレーション、国籍、視座の3つの多様性になります。私は自己成長のカギは「環境」と「謙虚さ」の2つだ、と常日頃から考えているのですが、出張を通して、改めて Japan Cloud を取り巻く「環境」のすばらしさを感じたのです。
この所感を書き記すことで読者の皆さんに、少しでも Japan Cloudや関連各社の活動内容や、仕事を取り巻くダイバースな環境について興味をもっていただけたら、と思っています。しばし、お付き合い下さい。


若手を支えるベテラン陣 〜Brazeのケース〜

出張初日、NYに到着するや、すぐさま Braze社 の「Braze Bash 2022」という全社員対象のパーティーに参加しました。約1,300人のグローバル社員が集う、熱気あふれるイベントでした。
会場内でBraze立上げ時にお世話になったグローバルのメンバーを探しているとき、一つ気が付いたことは、CxOクラスや中間管理層に経験豊富なシニア層が多いことでした。
同社CEOのBillが会場を歩き回り、そうしたシニアメンバーに積極的に声をかけ、その周囲に人の「輪」を作っている印象を持ちました。Billはまだ非常に若く、ソリューション自体もB2Cマーケター向けなので、Brazeは「若くて勢いのある会社」というイメージを持っていたのですが、良い意味で想像を裏切られました。
その後、出張中に会った投資家の一人も、「BrazeのBillは、経験豊富な経営陣から色々なことを吸収し、凄いスピードで成長している」という話をされていたのが印象的です。
人間、歳を取るとどうしても「最近の若者は…」という見方をしがちです。逆に若い時分は年長者に反発し、アドバイスをスルーする傾向もあると思います。そういった世代間ギャップを意図的に排除し、経験豊富なメンバーから学ぼうとするBillや、それを体現したBrazeのカルチャーは素晴らしいな、と改めて感じました。

▲ NY到着直後、Braze Bash パーティー会場へ向かう船上で
▲ 急拡大中の Braze KK チームも非常にダイバース

真のインターナショナルカンパニー 〜Miraklのケース〜

ニューヨークの後、ボストンに移り、今年5月末に日本法人を立ち上げたばかりの Mirakl社 を訪問しました。
Miraklはマーケットプレイス構築ソリューションを提供するフランスの企業です。本社は仏パリなのですが、SaaSの最大市場は米国になるので、ボストンオフィスは第2の本社という位置づけです。同社のCMOやCustomer SuccessのHeadなど、経営陣の何人かもボストンオフィスに在籍しています。
私自身、現在はMirakl社の立ち上げに注力していることもあり、各部門のリーダー約10名と1日で入れ替わり立ち替わり、欧州や米国での立ち上げ時や現在の活動について、話を伺うことができたのはとても有意義でした。
その中でも、COOであるFlorianの言葉がとても印象的でした。「Miraklは米企業でも仏企業でもなく、インターナショナル企業。だから『日本はまだ数名』と思わず、700〜800名の社員が後ろで支えていることを忘れないで欲しい」というコメントです。
本社はパリ、でもCMOはボストン在住ということもあり、私自身「どっちの担当者とやり取りすれば良いの?」と聞いたのですが、その際の回答も「両方」でした。双方の良い所を吸収せよ、と。
詳細は割愛しますが、米国で行っている活動が余り腑に落ちず、JAPAN CLOUDの他の関連企業でうまくいった施策をMirakl に当てはめようとしたこともありました。しかし、活動が本格化していくにつれ、やはりそれだと上手くいかなさそう、ということが判明。米国での活動は一理あることを改めて理解する、というような場面にも直面しました。
外資系で働いていて、日本での取り組みに本社から疑問を持たれると、どうしても「日本のこと分かってないな…」とリアクションしがちです。私もいまだにそうです。
しかし、Miraklでは他国の取り組みを尊重しつつ、相互に学ぶ雰囲気やカルチャーを感じました。彼らには一日の長があり、欧米における成功・失敗例を素直に聞くことの重要性に、改めて気付かされました。

▲ All Handsの様子。この後、営業向けにObjection Handling Workshopが開催されていました
▲ Mirakl Japanの立ち上げを支援してくれているKamal氏の自宅に招かれて

圧倒的な視座の違い 〜投資家のケース

今回の出張では、Arena Holdings・Insight Partners・Vista Equity Partnersといった米国の投資会社とのミーティングにも同席させていただきました。ここまで深く投資家の話を聞く機会は、JAPAN CLOUDに入社して以来、初めてでした。
ここで感じたのは、圧倒的な視座の違いでした。私自身、マーケティング業務を担当していて「鳥の目と虫の目の往復運動が重要だ」とか自分に言い聞かせ、プランと実行を行き来しているつもりでいましたが、彼らの視座は鳥より高い、それはもうヘリコプターくらいの感覚です。
彼らとの会話には、やたらと「Scale」「Leverage」といった単語が入ってきます。また、ある投資家は「どこを買うべきか?(投資すべきか?)」と軽く発言されていて、彼らからすると企業投資は「お買い物感覚」なんだなぁ、と。
私たちが増え続ける関連企業の立ち上げに苦労している話を聞いたある投資家は、「そんなの仕組み化して対応しちゃいなよ」とさらりと話されていて、日々の対応に追われている自分の視座の低さを実感させられました。
あと正直な所、私の英語力にも多分の問題があったからだと思うのですが、投資家との会話は内容をキャッチできなかったり、理解できなかったりすることも結構ありました。それだけ見ている世界が違うのだと思います。
IT、特にSaaSの業界は狭く、皆、同じような「あるある」を共有しているので、その中で会話をするのはそこまで難しくありません。コミュニケーションコストは低いです。しかし、今回の出張を通じ、投資家のような異業種の方と会話をすることで、大きな刺激を受けたり、新たな取り組みを考えるきっかけになるんだな、ということがよく分かりました。

▲ VISTA Equity PartnersのMartin Taylor氏と
▲ 視座が上がるのは当然?凄い景色のVISTA役員オフィス

ダイバースな環境は自己成長の糧に

日本でも「ダイバーシティ」という単語は、最近よく耳にします。ただ、いまだに女性活用の話に終始しているケースが多い印象もあります。
今回の出張を通じ、ジェネレーションや国籍、視座といった「真のダイバーシティ」を体感してきました。肥沃な土地で食物がぐんぐん育つように、こうしたダイバースな環境に身を置くことで、自己成長にも繋がることも改めて認識しました。
JAPAN CLOUDやその関連会社には、ダイバースな職場環境があります。学びや刺激が多い環境です。自己成長の場をご提供できると思います。
「各関連会社はどんなことをやってるの?」「今、どんな職種の採用を行っているの?」「どんなカルチャー、職場環境なの?」など、どんなご質問でも結構です。ご興味ある方は、是非一度、私たちにご連絡下さい
関連会社のご紹介や新しいキャリアについてはこちらをご覧ください。

2022-10-28

関連会社リーダーに訊く!第3回 Coupa株式会社 代表取締役社長 小関 貴志氏 後編 「日本の購買調達、サプライチェーンを変えた」と言われる企業を目標に、チーム作りを推進

Japan Cloudの関連会社の魅力、特徴を深堀りすべく、各社リーダーの生の声を届ける連載企画。第3回目のCoupa株式会社代表取締役社長 小関貴志氏のインタビュー後編では、Japan Cloudへの参画を経て、社長就任を決意したきっかけ、目指す組織のあり方や一緒に働きたいメンバー像、キャリアに悩む若手社員への助言も語ってもらいました。

(前編はこちらから)


「社長の仕事はコスパが悪い!?」という考えを改めた3つの理由

――「日本で知られていないがすばらしいサービスを日本に広める」という小関さんのキャリアチェンジの究極の形を実践しているのがJapan Cloudだと思います。その関連会社であるCoupaの社長就任を決意した理由をお聞かせください。

小関 私が在籍したMarketo(現在、アドビ)もJapan Cloudと共にビジネスを展開した企業でした。日本ではまだ広く知られていないがすばらしいサービスを根付かせる上で、自分の経験が役に立つのであればと2020年にJapan Cloudに参画しました。

実は、私自身、結果を出すことにはこだわりますが、ポジションや出世に対する関心はあまりないほうです。何かに触れ「社長をやったら?」というお声がけをいただいても、いつも「いえいえ、私には無理です」と答えてきました。包み隠さず言えば「社長って大変そうだな、コスパが悪い仕事だな」というのが正直な思いでした。

では、なぜ社長職に就くことを決意したか。大きく3つの理由があります。

まず、なによりも「Coupaは社会課題・企業の経営課題の解決に貢献できるビジョンとソリューションを持った素晴らしい企業であり、自分もその一役を担いたい」と考えたことです。

2つ目は「必要とされるうちに、大きなチャレンジをしたい」ということです。
Coupaのことは、グローバルですばらしい会社であることは承知していましたが、自分が社長に就任するなど考えもしませんでした。しかし、せっかく新しい環境で、新しい役割にチャレンジするならば、世の中を変えられる大きなポテンシャルを持つ会社と時間を共にしたいと常々考えていました。すばらしいビジネスだからこそ、失敗をしたら日本の企業、社会に与える損失は大きい。真剣に考え抜き、その重責を担うことを決意しました。

先ほど「コスパが悪い」と言ったように、社長の仕事は辛いことも多いだろうなと思っています。ただ一方で、後から振り返ったときの「楽しい思い出」の多くは、実際に取り組んでいる時は辛いことばかりだということも知っています。苦労して挑戦した分だけ、より楽しい思い出を作ることができると信じています。

そして「子どもに対して恥ずかしくない自分でいたい」と考えたことも私の意思決定の背中を押しました。私には子どもが2人いますが、非常にアグレッシブな長女に対し、下の長男はコンサバで何かにつけて「僕はいいよ」「ムリだよ」と口にすることもたびたび。

そんな息子に、「やってもいないのにできないって言うなよ」「チャレンジしてみろよ」などと話している中で、「あれっ、自分に言う資格があるのか?」と。息子にえらそうなことを言って、「私には無理です」なんて尻込みしている姿は子どもに見せられないと考えたのです。


経営判断の裁量がありつつ、強力なサポートが受けられる安心感

――社長に就任し、約1年半。社員に対し、どのようなメッセージを発信し、どういった企業を目指しているか、お聞かせください。また、Japan Cloudの関連会社としての日本法人トップならではの特徴も教えてください。

小関 スタート時からメンバーも倍ほどに増え、現在35名、近々50名程度になる予定です。今後、組織が拡大し、500~1000人程度の規模になった際に主要となるポジション、ロールを担える強力なメンバーが活躍しています。

昨年11月にコミュニケーションレターを記し、改めて実現したい将来像(ビジョン)を社員と共有したのですが、目指すのは「Coupaが日本の購買・サプライチェーンを大きく変える原動力となった」と言われる会社になること。

以前、Marketoに在籍していた際、社長(現ジャパン・クラウド・コンサルティング社長・福田康隆氏)が「この会社があったからこそ、日本のマーケティングが変わった。そんな風に10年後言われるようなチームや会社を作りたい」と語り、強く共感したことがこのビジョンにつながっています。

Japan Cloudの関連会社の日本法人ならではの特徴としては、1つ目が経営判断の権限が日本法人の取締役会にあること。日本におけるすべてのチームを社長である私がサポートし、経営の意思決定において部門間のサイロが理論上、存在しないのは社長業に挑戦する上では大きなポイントとなりました。

2つ目は本社のExecutiveおよびJapan Cloudのパートナー陣、メンバー陣や、Japan Cloud関連企業各社のサポートを受けられる安心感は大きいです。


正直で頼りがいのある「尊敬できるメンバー」と一緒に成長を目指していく

――一緒に働き、成長を目指していくメンバー像について、お考えをお聞かせください。

小関 目指す未来を実現する鍵は1つ、共通の価値観の基にチームの力を結集できるかにかかっています。

グラフィカル ユーザー インターフェイス, アプリケーション

自動的に生成された説明

その上で、まず第一に挙げるのが、グローバルで共有する行動規範「Ensure Customer success」「Focus On Results」「Strive for Excellence」に同意し、それに基づき行動を起こせるか。
つまり、顧客の成功を考え、最高のバリューを提供し続けることを苦とせず楽しめるか。内的動機で動き、結果にこだわれるか。

キャリアの考え方や人生のゴールは個人によって異なるもので、さらに社員同士が仲良しであることも絶対に必要だとは考えていません。ただし3つの行動規範については何よりも優先すべき価値観であり、私も大切にしています。

また、採用の場で見ているのは「尊敬できるか」「信頼できるか」。信頼の3つの要素として「正直さ」「有能さ」「頼りがい」を重視しています。尊敬でき、信頼できる人ならば、一時的な意見の相違があっても関係性が揺らぐことはなく、同じ方向を見て歩んでいけるのではないでしょうか。

そして働く社員全員がそれぞれ自分が理想とする働き方、生き方を実現できることも最優先に重視しています。

Coupaメンバーによるインタビュー動画

――今後の目標および新しいキャリアパスを考えている人に向けてメッセージもお願いします。

先にも挙げたように、Salesforceが営業を、Marketoがマーケティングを変えてきたように、Coupaが日本の購買・調達・サプライチェーンを変えていきます。近年、コロナ禍や地政学リスクなどによる購買・調達の混乱に直面し、サプライチェーンの最適化に関するニーズも高まりを見せており、Coupaへの期待の大きさを日々感じています。 今後の目標および新しいキャリアパスを考えている人には、是非社会的ニーズの大きな舞台へ飛び込んでいただきたいとお伝えしたいです

また、キャリアパスに関しては、面接などで「自分の価値を最大化したい」という言葉を耳にすることがあります。ただしそこで追求するべき価値は、給料やポジションではない。これらは自分が価値を提供した後についてくる“結果”でしかありません。
  
私の座右の銘として、ホーキング博士の次のような言葉があります。
“Seek to Maximize Value for your Action—When you are alive
Do not wait for a second chance which will never come“
 
つまり「自分の行動から生まれる価値の総量を最大化」する。自分の行動を通じて直接的にでも間接的にでも価値を与えることができて、その価値の総量が大きな人生を送りたいというのが仕事を選ぶ上での基準になっています。給料やポジションは、他者に提供できる価値を最大化したときについてくるもの。キャリアを考える上で、その順番は間違えないでほしいと思っています。

私自身、社長になろうと思ってなったわけでもなく、どこか偶発的な導きによって、今の仕事をしていますが、今はCoupaを広めることで、「自分の行動から生まれる価値の総量を最大化」していくことが使命であると感じています。

同じ思いを共有し、すばらしいテクノロジーやソリューションで前向きに世の中を進めていきたいと考えている方、ぜひお待ちしています。

小関さんのオススメ本

  • 『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』
    マーシャル・ゴールドスミス、マークスミス著(日本経済新聞出版)
    マーシャル・ゴールドスミスはジャック・ウェルチをはじめ何人もの名経営者を指導してきたエグゼクティブ・コーチングの第一人者。成功しているリーダーがやりがちな悪癖を挙げ、自分の悪癖を発見するためのフィードバックの集め方や改善の度合いを知るためのフォローアップの技法などを解説。オススメ本を聞かれたときに必ず私がオススメする本です。

小関さんのnoteもぜひご覧ください。
https://ozeki.co/n/n57691b088c97
BizZineで“ミドルマネジメント”をテーマに対談インタビューを連載中
https://bizzine.jp/person/detail/1141

2022-10-27

関連会社リーダーに訊く!第3回 Coupa株式会社 代表取締役社長 小関 貴志氏 前編 「まだ日本で知られていない素晴らしいサービスを日本に広めることで世の中を前向きにする」ことを喜びにキャリアを重ねる

Japan Cloudやその関連会社の魅力、特徴をお伝えするべくスタートしたリーダーインタビュー。3回目はCoupa株式会社の代表取締役社長 小関 貴志 氏です。

アメリカ本社Coupa Softwareは、2006年に設立。16年にナスダック上場。全世界で2500を超えるお客様、800万以上のサプライヤー様に利用いただいているCoupaは、お客様へ「定量化できる価値」をサービスとしてお届けすること (=Value as a Service)を経営の理念とし、 組織の支出(ビジネススペンド)から得られる価値を最大化するための、ビジネス・スペンド・マネジメント(BSM)プラットフォームを提供しています。

小関氏は20年1月よりJapan Cloud Consultingに参画し、2021年4月、日本法人のCoupa株式会社の設立に伴い同社代表に就任しました。

新卒で入社した日系の大企業を経て、その後は一貫して立ち上げ間もないテクノロジー分野の成長企業でキャリアを積んできた同氏。前編では様々な企業で多部門のマネジメントを担う中で学んだこと、転職を決断する上で小関氏ならではの基準・考え方についてうかがいました。


大企業から成長期のDellへ。切磋琢磨し合いキャリアを磨く

――新卒で入った大企業を辞めた後は、一貫してまだ広く知られていない小規模の企業を選ばれています。どういった理由からでしょうか。

小関 キャリアを通じてのキーワードを挙げるなら、「テクノロジーの外資系企業」で「部門・会社立ち上げ」を担い、「急速なビジネスと組織の成長」を、「セールス&マーケティング」の領域で関わってきたとでも言えるでしょうか。

1994年、新卒で入ったNECで5年半働いた後、第2の就職先として選んだのは外資系のDell(現在、Dell Technologies)です。NECでは営業部門で、大手企業を相手にハードウェアを中心とした営業活動を行っていましたが、今後、IT業界で何が求められ、伸びていくのか。新たな潮流を見極める中で着目したのが外資系企業のDellでした。

DellではBtoC向けの営業本部やオンラインビジネス部門の責任者として100人以上のチームを率いる機会や、当時の日本ではまだ目新しい「インサイドセールス」という内勤営業チームの立ち上げやマネジメントに携わる機会を得ました。

自身の成長スピードを大きく上回る速さで会社が大きくなり、担当職務も大きくなる。まだDellの存在が広く世に知られていなかった段階から、優秀な仲間と切磋琢磨しながら自身も成長し、会社がグングン伸びていく過程を体感できたのは大きな刺激となりました。

ここが「日本ではまだ知られていないすばらしいテクノロジーやソリューションを世の中に広める」という今のキャリアにもつながる軸が構築されるスタート地点だったように思います。


SaaSが市場に浸透していく最前線でビジネス立ち上げを学ぶ

――Japan Cloudのミッションである「B2B SaaSの分野において海外で急成長している企業の日本市場への進出、中長期的な成長を支援する」につながるお話ですね。

小関 そうですね。そしてDellの次に「日本にもっと広めたい」と感じたソリューションがセールスフォース・ドットコム(現在、セールスフォース・ジャパン)でした。
当時タイミング良くインサイドセールス部門のマネジャーを募集中と知り、2007年に入社。インサイドセールスのマネジメント、地方拠点の立ち上げ、営業教育・支援部門の責任者として7年間を過ごしました。

ここで初めて出会ったのがSaaSです。法人向けSaaSが徐々に広まっていく最前線に立ち、優秀なメンバーと一緒に仕事できたのは貴重な経験でした。特に卓越した営業力を持つ人材に数多く出会うことで、自分のキャリアとしては営業以外の部門に目を向けようと考える契機になりました。

そして、2014年に出会った新しいソリューションがマーケティングオートメーション(MA)のMarketo(現在、アドビ)です。
Marketoでは、日本法人立ち上げ時にジョインできたのが大きかったですね。MAというサービスが市場に浸透し、お客様が増え、マーケターのコミュニティが活性化していく。ビジネスが成長していく一通りのサイクルを体感し、これまで経験したことがなかったマーケティングという仕事を担当できたのも、その後につながる糧となりました。

キャリア形成においては、「このポジションに行きたい」「この仕事を極めたい」という考え方もありますが、私はやってほしいと声がかかればどんな仕事もやるいわば「究極のイエスマン」を目指してきました。「一緒に働いていてラクな人」というのはほめ言葉と捉えているのですが、上司から見ると扱いやすい部下だったと思います。

だからこそ、営業、マーケティング、インサイドセールスと様々な分野でキャリアを積む機会を与えられ、それぞれのマネジメントを経験することができた。社長業を担う上でもその経験は活かされていると思います。

また、Dellに転職した際には、NECで学んだ仕事の基本や社会人としてのお作法が、外資系企業では思いがけず差別化要因となりました。キャリアを構築していく初期に日本の大企業の中で社会人としての基礎を学べたことは、貴重な経験だったとも感じています。

小関さんのnoteもぜひご覧ください。
https://ozeki.co/n/n42f370f18eb6
BizZineで“ミドルマネジメント”をテーマに対談インタビューを連載中
https://bizzine.jp/person/detail/1141

※後編はこちらから

2022-10-14

ボランティア報告

Japan Cloudの川上です。今回はボランティアの活動報告をさせてください。

Japan Cloud、初の試みとして、8月24日に関連会社の皆さんと共にボランティアを実施しました。前職を通じてボランティアは私のライフワークになりつつあり、細々とですが、その時々で自分が関心のある領域で活動を続けてきました。そんな経緯もあり、Japan Cloudを通じても実現できればと言うのは入社以来の思いでもありました。

今回、実施の背景には2つ理由があります。1つ目は、Japan Cloudは小さな組織ですし、関連会社も立ち上げたばかりの会社からスタートアップの規模で、個々の会社でボランティアを企画するのが難しいこと。もう一つが、ボランティアを通じて会社を超えた交流をしたいと言うご要望をいただいており、なんとか関連会社の皆さんで活動ができないかと思っていたことです。そんな中、同じ思いをお持ちだった nCinoでマーケティングを担当されている永田さん、ブラックラインで採用を担当されている宍戸さんとお話する機会があり、折角の機会、ぜひ関連会社の皆さんと一緒にボランティアを企画しましょうと意気投合、実現に至りました。


活動を企画するにあたり、できるだけ多くの方に気軽に参加できる活動を模索しました。オフィスで共同作業ができると言うことで、今回はシャンティ国際ボランティア会の絵本を送る活動にしました。初回と言うこともあり、今回はカンボジア語10冊、ラオス語10冊、合計20冊の絵本を注文し、会社を超えたチームで絵本のシール貼りを行いました。

一冊を、会社を超えたペアで仕上げました。
見たこともない!?ラオス語、カンボジア語に仕上がった絵本たち


何人集まるのか不安な部分もございましたが、当日はなんと35人の方にご参加いただきました。

ご参加いただいた皆さんとの集合写真


日本の社員の方のみならず、Expatの皆さんにもご参加いただき、会社も言語も超えた活動になりました。

Expatの方含めた共同作業


活動中は、自己紹介に始まり、各社での役割、趣味などにも話題が広がり、ボランティア終了後には連絡先を交換したり、部活動(テニス部、サイクリング部)に誘いあうなど、幅広いネットワーキングになったようです。

WalkMe&Xactlyのペア
Coupa&Xactlyのペア


今後も継続してボランティアを企画し、Japan Cloudとして様々な社会貢献ができればと思っています。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

最後に、今回ご参加いただいた企業はじめ関連会社ではメンバーを募集をしています。世界トップクラスのクラウドソリューションカンパニーでの新しいキャリアがここにあります。詳細はこちら

2022-09-02

ソフトウェア業界の巨人たちと共に- New Enterprise Associates 社   ヒラリー・コプローマクアダムス氏(後編)


世界第2位の市場

福田:話に上がったそれらの企業はグローバル展開しようとしていますか。また、日本市場への参入を考えていますか。  

ヒラリー: どの企業も世界規模の有力企業になりたいと考えています。また、日本が世界第3位のGDPを誇る経済大国であり、自動車メーカーをはじめとする世界有数の大手企業の本拠地であることは誰もが知るところです。どの企業も日本市場に参入して成功することを望んでいるでしょう。しかし、多くの場合はどうすればいいのかが分からないのです。   

私がOracleに勤めていたのは同社が日本への投資の最初期にある頃でしたが、同社は日本が大きな市場になり得ることを証明しました。またIBMはOracleよりも先に日本に進出しており、日本には明らかにテクノロジーへの大規模投資の歴史があります。  

Salesforceの日本における成功も、日本企業が新しい技術を積極的に採り入れるグローバル イノベーターであるという認識を広める上で一役買いました。  

当社の投資先企業の1社Tulipは、日本の工作機械メーカーDMG森精機とパートナーシップを結び、世界の製造分野における最新のMES(製造実行システム)の標準になることを目指しています。  

日本市場への参入はハードルが高いと考えている人が多いと思いますが、全体として日本市場の強さは高く評価されています。このため、多くの企業が日本市場への参入で成功を収めた他社をお手本に、そのモデルに倣おうと考えています。 

企業が苦労するのは、現地法人をリードする適切な人材をどのように見つけるか、自社の企業理念をどのように調整するかというところでしょう。普遍的なアプローチで日本に進出しようとすることで逆に自分たちの評判を落とす恐れがあり、これを克服するのは非常に難しいことです。

また、他社の成功モデルをなぞるだけでは十分ではありません。成功は、総体的な戦略を確立することによって生まれます。また、この部分こそJapan Cloudのような企業が非常に大きな助けになるところです。これは、特にブランドのことを考えたり、リソースをどこに集中すべきかといったことを決めたりしなければならない市場参入戦略の初期段階において顕著です。  

日本でターゲットにすべき最も重要な企業はどこなのか、日本におけるカスタマー サクセスはどのようなものなのか、日本のバイヤーはどのようなことを期待しているのか、などを考える必要があります。

お分かりだと思いますが、日本で適切なリーダーを見つけることは絶対条件であり、その方法を知っている専門家で、一方の足は日本市場に、もう一方の足は本社の文化に置いているパートナーと組むことが必須です。これは非常に難しいことで、間違いなく貴重なスキルです。


ミッションにフォーカス

アルナ: 現在市場が低迷している中、投資先企業がグローバルに活躍する上でアドバイスがあれば教えてください。

ヒラリー: 実際のところ、今後何が起こるのか、いつ起こるのかといったことは誰にも分かりません。世界進出が次にとるべき正しいステップであると考えている企業にとって経済が足かせになるようなことがあってはなりませんが、前に進むにしても慎重に進めていく必要があります。まずは小さくはじめ、適切に大きくさせていくことが肝要です。 

私たちがパートナーにアドバイスしているのは、自社のミッションをよく見て、何をしようとしているのかを本当に理解して、集中力を切らさないようにするということです。

このとき重視すべきなのは効率性です。1年前であれば、効率は気にすることも、話題にすることもなかったかも知れませんが、今は投資回収までに要する期間と市場への参入と成長に向けた最も効率的なメカニズムがより重視されるようになっています。

市場が好況なときは、企業は単に他の企業の市場参入アプローチを模倣する傾向があるのですが、現在の状況は好況時よりもはるかに革新的な考え方を刺激するものになっています。このような状況から、企業には既成概念にとらわれない新しい発想をすることが迫られています。どうすれば他社との差別化を図れるのか。どうすればそれをより低コストで実現できるのか。このような問いかけが、新しい革新的なアプローチにつながります。


「気付き」のとき

アルナ: 現在の経済環境を踏まえ、役員会で最も話題になるのはどのようなトピックでしょうか。

ヒラリー: やはり、原点に立ち返り、自分たちのミッションは何かということを自ら問いかけることになるでしょう。ミッションの実現に向けて正しい方向に向かっているか、ミッションから外れた分野に投資していないか、中核となるミッションから逸れることなく取り組み、ビジネスを次のレベルへ高めるにはどうすれば良いのか、などについて話し合っています。

自社のビジネス モデルや新製品のリリース、お客様へのサービス提供などを考える上で、多くのイノベーションを促進する力になっています。このような瞬間こそが、大きな気付きにつながります。まさに、「必要は発明の母」です。多くの企業の役員会で、必要がイノベーションを促進する要因になっています。

お客様の中には、他と比べて脆弱な状態に置かれているお客様も存在します。例えば、ホスピタリティ業界はコロナで非常に大きな影響を受け、最近やっと回復しつつあります。 最も注意を向けるべき業種はどの業種なのか、お客様が何を必要としているのか、お客様をどのように支援できるのか、など、Salesforceは、2008年の不況時にこれらの問いかけをすることで、新たな成長を遂げました。  



業界の巨人たちとの貴重な経験

福田: ヒラリーさんはラリー・エリソンやスコット・クック、マーク・ベニオフといった経営者と緊密に仕事をしてきた経験を持つ数少ないエグゼクティブの1人ですが、彼らからどのようなことを学びましたか。また、学んだことを、NEAのポートフォリオ企業のCEOたちへのメンタリングでどのように活かしていますか。

ヒラリー: いい質問ですね。キャリア人生の早い時期にラリー(エリソン)やマーク(ベニオフ)の近くで一緒に働けたことは、本当に幸運なことでした。マークとはまずOracle で、その後Salesforceで再度ともに働きました。スコット・クックとは、Intuitで一緒でした。

ラリーからは、ディスラプションすなわち創造的破壊と、競合他社の追随を許さない形で市場を抜本的に再構築する力を学びました。いったん創造的破壊が行われた市場では、お客様が以前のやり方に戻ることは決してありません。 

Oracleでは、実行することの大切さ、すなわち高成長企業を作るためには、いかに全身全霊で物事に取り組まなければならないかのということも学びました。マーク(ベニオフ)も私も同じ時期にOracleにいたので、これは私たちの両方に根付いています。  

スコットからは、いかに使いやすさを念頭に製品体験をデザインしなければならないかを学びました。Intuitの製品を使っているのは小規模企業と一般消費者であり、使いやすさが命です。

そしてSalesforceでは、他の何よりもまずお客様のニーズにフォーカスすることの大切さをマークから学びました。

彼がSalesforceを立ち上げたのも、この顧客中心の考えが基盤になっています。彼は、なぜエンタープライズ ソフトウェアはこんなに使いにくいのだろうか、Amazonで本を買うのと同じくらい簡単に使えるようにできないのか、といった疑問を投げかけ、これこそがSalesforce のフォーカスしている部分です。お客様がソフトウェアをインストールしたり実装したりする必要はなく、ログオンするだけで後はSalesforce がすべてを行うと。常にビジネスの中心にお客様を据えたカスタマー サクセス モデルを推進することに専念しました。

マークは、特に人を動かすことにも長けていました。彼はビジネスを成長させる方法として、人材の流動性とローテーションに価値を置いたカルチャーづくりを行いました。このようにして、成功したリーダーに新たなロール(役割)を割り当て新しい地域に配置し、ビジネスのさまざまな側面を作り上げる権限を与えることにより、会社づくりを進めていったのです。この方法は、成長の核となる公式になりました。私たちは人、そして常に広がり続けるその知恵に高い価値を置いたのです。 



日本の企業とともにイノベーションを促進

アルナ: 最後に、日本への進出を考えている企業へのメッセージをお願いいたします。

ヒラリー: 喜んで。日本は、起業家たちにとって探索すべき非常に重要な市場であることを知ってもらいたいと思います。私がOracleとSalesforceで学んだのは、日本におけるイノベーションに焦点を当てることと、イノベーションを促進するために米国のテクノロジー企業が日本の企業とパートナーシップを組む機会です。私はこれらがもたらす力を直接目にし、日本のお客さまとのパートナーシップを基盤に成し遂げてきたすべての仕事を誇りに思っています。

Intuitの創業者であるスコット・クックは、彼が日本でトヨタの「カイゼン」方式から学んだこと、また継続的改善の考えをソフトウェア企業へどのように応用するのかということを教えてくれました。彼は、Intuitの経営に携わるリーダーたちがこのアプローチの力とメリットを確実に理解できるようにしていました。 

このようなソフトウェア業界の著名なリーダーたちと直接触れ合えたことは幸運であり、身が引き締まる思いです。これらのリーダーの誰もが、日本の市場価値とイノベーションの力を理解していました。  

このイノベーションは、間違いなく今後も当分続くでしょう。

前編はこちらから

2022-09-01

ソフトウェア業界の巨人たちと共に- New Enterprise Associates 社   ヒラリー・コプローマクアダムス氏(前編)

今回は福田さんとともにNew Enterprise Associates (NEA) 社のベンチャー パートナー、ヒラリー・コプローマクアダムス氏を迎えてインタビューを行いました。同氏は30年以上のキャリアの中で、Oracle社のラリー・エリソン氏、Intuit社のスコット・クック、Salesforce社のマーク・ベニオフ氏といったソフトウェア業界の巨人たちの近くで仕事をしてきた貴重な経歴の持ち主です。一方、Salesforce社在職時には、一緒に働いていた福田さんにその深い業務知識とリーダーシップ スキルを伝授しており、Japan Cloudと関連会社各社も同氏の経験とノウハウの恩恵を受けているとも言えます。

現在、ヒラリー・コプローマクアダムス氏は、NEA社において世界で最もエキサイティングなエンタープライズ クラウド企業の創業者たちのメンターとしての役割を果たしています。多くの新進気鋭のクラウド リーダーたちが、同氏の寛容な人柄に触れています。日本市場への参入および現在の経済環境を乗り切るための同氏の知見は、大きな刺激をもたらすことでしょう。それではインタビューをお楽しみください。

なお、分かりやすくするためインタビューは編集されています。文中敬称略。  


長期的な視点で臨む心構え

アルナ: まず、NEAのバックグラウンドおよび他のベンチャーキャピタル企業との違いを簡単に教えていただけますか。その後で、こちらで用意しました質問にお答えいただければと思います。

ヒラリー・コプローマクアダムス(以下「ヒラリー」): 先程くださった日本に関する質問を見ていると、まるで福田さんと思い出話をしているように感じました。質問をまとめてくださり、ありがとうございました。

NEAは、複数のセクター、ステージ、地域の企業への投資において、数十年に及ぶ経験とノウハウを持つ世界的なベンチャーキャピタル企業です。ベンチャーキャピタル業界の創設企業の1社として米国の東西両海岸で事業を開始し、現在はサンフランシスコ ベイエリア、ワシントンDC、ニューヨーク、また欧州にオフィスを構えています。 

投資対象としてはエンタープライズおよびコンシューマー テクノロジー、また医療分野、特にライフサイエンス、メドテック(MedTech)、デジタル ヘルスに重点を置いています。  

当社のチームは投資家、経営者、専門家たちのユニークなバランスで構成されており、起業家の皆様がパートナー1社だけでなく、NEAの会社全体および外部のリソース ネットワークを活用できるチーム アプローチによる会社づくりを誇っています。

当社は、投資先の企業に補完的なスキルセットを提供します。私自身30年にわたるオペレーションの経験を投資先企業のGTM(市場参入)と企業規模の拡大に活かしています。私たちは1つのチームとして、アーリーおよびレイトステージにあるすべての優れた企業を観察し、どこに投資すべきなのか、ポートフォリオをどのようにサポートするのがベストなのかを判断しています。 

もう1つの大きな差別化要因として、私たちは長期的な視点に立って臨んでいる点が挙げられます。私たちが投資している企業が10年以上にわたる道の途上にあることも珍しくありません。私たちはチームとして取り組み、投資先である企業の成果を長期的な視点から考えます。会社を立ち上げた経験がある人なら、企業として成功を収めるためには多くの異なる部門にわたり膨大な時間と専門知識が求められることを知っているでしょう。そこで私たちは創業者の皆様との長期的な関係づくりを進め、企業の成長と成功を支援します。 

そのため私たちはトップレベルの優秀な創業者の皆様とパートナー関係を結び、成功を支援するために可能な限りの価値を提供することに注力しています。  

私がNEAに入社したのは、チームワーク、信頼、卓越性という同社の価値観に共感したからです。今もこれらの基本理念がチーム全体および各社で日々実践されているのを見ることができます。  


AIはあらゆるところに

アルナ: 特にエンタープライズ クラウド分野で貴社が興味深いと見ている企業はどのような企業ですか。

ヒラリー: 人工知能(AI)とマシンラーニング(ML)が主流になってきたことで、エンタープライズ市場はますますエキサイティングになってきています。これまでの10~20年はコンピューティングおよびデータの取り込みが中心でしたが、今はこれらのデータを最大活用してインサイト(知見)を引き出すところに主眼が移っています。  

実際に、多くの企業がセキュリティを強化し、生産性を高め、顧客とより深くつながるために、エンタープライズ環境におけるデータの格納とコンピューティング、アプリケーションインフラの構築、またデータを活用する方法を変革しています。 

クラウドがコンピューティングインフラのデファクトスタンダードになったことで、インフラの管理方法およびこのインフラを基盤に目的特化型のAI/MLプラットフォームを提供する形で、多大なイノベーションが起こっています。  

NEAは、例えばデータレイクにAI/MLを適用することで既存のデータから最大限の価値を引き出すことを可能にするDatabricksや、あらゆるクラウド環境、あらゆる言語で企業のインフラストラクチャ管理を最適にサポートするPulumi、また銀行やFinTech企業が顧客口座と安全にやり取りするアプリケーションの構築を実現するPlaidといった、数々のインフラ企業とパートナーシップを結んでいます。 

データ戦略が成熟するのに伴い、企業のワークフロー管理に対するNEAのアプローチも成熟しています。これは、RPA(ロボティック プロセス オートメーション)企業Automation Anywhereの成功、また最近当社が予測調達調整プラットフォームのArkestro、ML およびデータ オーケストレーション プラットフォームのUnion.aiへの投資に注力していることからも明確に見て取ることができるでしょう。

顧客サービスの分野では、私自身がUniphoreという企業の取締役を務めているのですが、この企業は会話型AIの効率化によって大規模なコールセンターを強化し、コールセンターのオペレーターが顧客の問題をより深く理解できるようにするための支援を行っています。パンデミック下では、コールセンターも急成長した分野の1つでした。 

人を中心に置いたAIによるアプローチで同種の顧客サポートの問題へのソリューションを提供しているForethoughtは、AIを搭載したプラットフォームを通じて複数のエンタープライズ企業および俊敏なテック企業と協業しています。

顧客サービス分野で最近の投資対象となったもう1社がAssembledで、同社の顧客は、より優れた要員管理戦略をコールセンターに展開することで、顧客満足と生産性の向上を促進しています。  

セキュリティ分野も、世界全体で常に成長している大きな機会です。セキュリティの大切さは誰もが知っていますが、いま私たちはセキュリティ態勢を強化するためには不断の取り組みが欠かせないことに気付き、実感するようになりました。  

NEAは10年以上前からセキュリティおよびパフォーマンス企業のCloudflareとパートナーシップを結んでいて、インターネットのセキュリティ、プライバシー、信頼性の確保を支援しています。同社はすでに日本に進出しており、事実として世界のインターネット資産の20%近くが同社のサービスを利用しています。

NEAはBeyond Identityというセキュリティ企業にも投資していますが、同社が開発したユーザーIDの認証にパスワードを必要としないパスワードレス アプローチにより、情報漏えいのリスクが劇的に軽減されます。  

ユニークなビジネス モデルのもう1つの好例がHackerOneです。同社はセキュリティ リサーチャーを雇用して顧客のインフラストラクチャへの侵入を試行し、成功した場合に顧客から報酬を受け取ります。このように侵入を試みてもらうことで、顧客はペリメータ(境界)セキュリティをより強化することができます。このビジネス モデルは、日本でも大きなポテンシャルがあると思われます。 

オブザーバビリティ(可観測性)も、興味深いカテゴリーです。クラウドを導入して日々ソフトウェア アップデートを受ける企業が増える中で、自社のソフトウェア体験のどこにエラーがあるのかを可視化するソリューションが必要になります。SentryDatadogおよびJapan Cloudのパートナー企業のNew Relicといった企業がこの分野を独占しています。 

このような企業の話はいつまでも続けられますが、この辺りで止めておきますね。

後編はこちらから

footer-patternpng
Newsletterに登録しませんか?

Newsletterにご登録いただくと、ITソリューションの最新動向や、Sales/Marketing/Managementに関するplaybook、各種イベントの情報等を定期的にお送りさせていただきます。

また、Newsletter登録者限定のマーケティングコミュニティーも定期的に開催いたします。

個人情報の取扱に関しては、下記ページをご確認ください。
個人情報の取扱いについて

キャリア説明会を定期的に開催中

JAPAN CLOUD関連会社にどのようなオポチュニティがあるのか毎月Zoomにて説明会を実施しております。
ご参加をお待ちしております。

採用説明会に参加ご希望の方は下記よりご登録ください。
内容を確認の上、担当より日程等のご連絡をさせていただきます。

個人情報の取扱に関しては、下記ページをご確認ください。
個人情報の取扱いについて