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良い組織って?

著者:千葉 修司

こんにちは。Japan Cloudの千葉です。

仕事柄、毎日候補者の方とお話をさせて頂く機会が多くあるのですが、 先日、とある方との面談も終わりに差し掛かった頃、

「チバさん、良い組織ってどんな組織だと思いますか?」と聞かれました。

普段の質問は、応募されている会社の戦略・組織・求める人材像・プロダクトに関わるものが多いので、とても「普遍的」そして「平たい」質問に、一瞬、固まってしまいました

。おそらくは私の言葉の中に、「良い組織だと思います」のようなコメントがあったからこそのご質問だったのかもしれませんし、あるいは、今いらっしゃる組織が、あまり良くない状態だからこそ、次の職場に求めるものをお考えだったからかもしれません。

とても大事な問いなのに、スパッと答えられない。どうしよう。

気を取り直して、どう答えようか少し考えた後、要素を整理してお答えしました。私は以前コンサルタントだったからか、直球で答えられない質問に出くわすと、できるだけMECEに回答して切り抜けようとする癖があるようです笑。

「良い組織の状態って色々とあって一言では言えない。ただ、良いコメ作りの環境が、天(気温とその落差)・地(土の種類)・水(の質・温度)・人(の経験・スキル・思い)の組み合わせで決まるように、会社においてもビジョンと戦略、オペレーション、そして人のスキルセットやモチベーション(それを支える金銭的・非金銭的なスキーム)の要素がうまくバランスしていることは確かだと思う」ようなことを言ったと思います。

以前、働きがいのある会社ランキングの常連会社5社で勉強会を行ったことがあります。

(下記はあいうえお順です)

・ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社

・株式会社コンカー

・GCストーリー株式会社

・freee株式会社

・株式会社マルケト(現アドビ株式会社)

各社を回って、それぞれのカルチャー作りの仕掛け、を見てきたのですが、実に興味深い体験でした。私の一番の気付きは「一つとして同じ施策はなかったこと」そして「組織の状態としてはいくつか共通項がある」ということです。

① 経営理念が隅々まで伝わっていて、しかも共感されている

② 自社のカルチャーってこうだよね、と皆が言語化できている

③ インターナルコミュニケーションのあり方が意図的にデザインされている

④ 上記について社員の「自発性」が推奨され・守られている

⑤ カルチャーこそが最大の差別化要素だと会社のトップが信じている

個別の施策に目を向けると、この施策を自分の会社でやってもうまく行かないだろうな、というのが沢山ありました。そこにいる人や目指している方向性が違うので、同じような取り組みをしてもうまく行きっこない。

しかしながら、上記の5つの状態はしっかり共通していることがとても興味深かったのを覚えています。そして、それは、私が過去10年間ライフワークとしてやってきたお米屋さんで学んだこと(=天・地・水・人の各要素の内容は違うがそれぞれがうまくバランスされている状態で美味しいお米が育つ)と似てるな、と思ったのです。

と、こうして書いていると一定のお答えもできた気もしていますし、私自身は納得感を持っているのですが、この時は何故かしっくりきていませんでした。 自分の答えを振り返ってみて、もっと別のシンプルでわかりやすい、もっと普遍的な答えがありそうな気がしてならなくなったのです。自分自身、「良い組織か、そうではないか」については、より感覚的・直感的な判断をしているからなんだと思います。 そして、少し考えて思ったのが 「良い組織」=「会社の成長を社員(自分)が喜べる状態にある」ということなのかな、

ということです。 さも当たり前のことを言っているようですが、この状態が実現している時は、 ・そもそも会社が成長(成長の意味合いは色々あり得ます)している。 ・会社の成長と共に、自分の成長を実感できている。 ・更には組織の成長に自分自身が貢献できている実感が持てている。 必要があります。 もう少し個人の状態を分解してみると、 ・上司や同僚が、そして自分自身が自身のパフォーマンスに一定の評価をしている。 ・それに見合った報酬も得ている(報酬は給料の多寡だけではありません)。 ・その場所で更なる成長をしたい、その先に会社の成長もあるはずと信じられる。

必要がありますよね。 結局は、様々な必要条件が出てきました。 これを実現することは簡単なことではないことに気付きます。

一方で、会社の組織・オペレーションというシステム・メカニズムが何のためにあるかというと、上記のことに集約される気がしてなりません。会社の成長と自分の成長が概ね一致している状態。

良い組織は、素直に会社の成長を社員が望んでいて、いきいきしています。そのような状態は顧客やパートナーにも伝わるんですよね。 逆を言うと「会社は成長しているのに、喜べない社員が多い」という状態は珍しくないとも言えます。右肩上がりの成長なのに、なんか社員がしらけているという姿、見聞きしたことありますよね。稀ですが、報酬面を中心に社員は満足しているけど、会社は成長していないなんて状態も耳にします。会社は変わらなきゃいけないのに、社員は居心地が良くて変わることが難しい。いずれ会社は立ち行かなくなりますよね。

もう少し今の世の中に目を向けてみましょう。

日本は資本主義経済浸透・成功の大きなリターンとして、物質的な豊かさは解決された感があります。一方で、GDPの成長率、平均所得の成長率など経済的な成長を示すKPIは数十年間に渡って停滞している。それとは反する形で、バブル期以来の日経平均株価が高値を付けている状況などを見るにつけ、企業や人の存在価値や前提となる社会の枠組みは大きく見直されつつあることを実感します。そんな中で「会社は何を目指してなぜ存在しているのか」「その成長はどういう意味を持つのか」という問いも、組織に属する私たちにはとても重要性が増しています。

「良い組織とは?」

とてもシンプルで、しかしながら深い問いかけを頂くことで、少し立ち止まって自分の考えを整理する機会を頂きました。

「良い組織」=「会社の成長を社員(自分)が喜べる状態にある」

結局は誰もが経験したことのある解に辿り着きました😊

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