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次世代リーダー

関連会社リーダーに訊く!第3回 Coupa株式会社 代表取締役社長 小関 貴志氏 後編 「日本の購買調達、サプライチェーンを変えた」と言われる企業を目標に、チーム作りを推進

Japan Cloudの関連会社の魅力、特徴を深堀りすべく、各社リーダーの生の声を届ける連載企画。第3回目のCoupa株式会社代表取締役社長 小関貴志氏のインタビュー後編では、Japan Cloudへの参画を経て、社長就任を決意したきっかけ、目指す組織のあり方や一緒に働きたいメンバー像、キャリアに悩む若手社員への助言も語ってもらいました。

(前編はこちらから)


「社長の仕事はコスパが悪い!?」という考えを改めた3つの理由

――「日本で知られていないがすばらしいサービスを日本に広める」という小関さんのキャリアチェンジの究極の形を実践しているのがJapan Cloudだと思います。その関連会社であるCoupaの社長就任を決意した理由をお聞かせください。

小関 私が在籍したMarketo(現在、アドビ)もJapan Cloudと共にビジネスを展開した企業でした。日本ではまだ広く知られていないがすばらしいサービスを根付かせる上で、自分の経験が役に立つのであればと2020年にJapan Cloudに参画しました。

実は、私自身、結果を出すことにはこだわりますが、ポジションや出世に対する関心はあまりないほうです。何かに触れ「社長をやったら?」というお声がけをいただいても、いつも「いえいえ、私には無理です」と答えてきました。包み隠さず言えば「社長って大変そうだな、コスパが悪い仕事だな」というのが正直な思いでした。

では、なぜ社長職に就くことを決意したか。大きく3つの理由があります。

まず、なによりも「Coupaは社会課題・企業の経営課題の解決に貢献できるビジョンとソリューションを持った素晴らしい企業であり、自分もその一役を担いたい」と考えたことです。

2つ目は「必要とされるうちに、大きなチャレンジをしたい」ということです。
Coupaのことは、グローバルですばらしい会社であることは承知していましたが、自分が社長に就任するなど考えもしませんでした。しかし、せっかく新しい環境で、新しい役割にチャレンジするならば、世の中を変えられる大きなポテンシャルを持つ会社と時間を共にしたいと常々考えていました。すばらしいビジネスだからこそ、失敗をしたら日本の企業、社会に与える損失は大きい。真剣に考え抜き、その重責を担うことを決意しました。

先ほど「コスパが悪い」と言ったように、社長の仕事は辛いことも多いだろうなと思っています。ただ一方で、後から振り返ったときの「楽しい思い出」の多くは、実際に取り組んでいる時は辛いことばかりだということも知っています。苦労して挑戦した分だけ、より楽しい思い出を作ることができると信じています。

そして「子どもに対して恥ずかしくない自分でいたい」と考えたことも私の意思決定の背中を押しました。私には子どもが2人いますが、非常にアグレッシブな長女に対し、下の長男はコンサバで何かにつけて「僕はいいよ」「ムリだよ」と口にすることもたびたび。

そんな息子に、「やってもいないのにできないって言うなよ」「チャレンジしてみろよ」などと話している中で、「あれっ、自分に言う資格があるのか?」と。息子にえらそうなことを言って、「私には無理です」なんて尻込みしている姿は子どもに見せられないと考えたのです。


経営判断の裁量がありつつ、強力なサポートが受けられる安心感

――社長に就任し、約1年半。社員に対し、どのようなメッセージを発信し、どういった企業を目指しているか、お聞かせください。また、Japan Cloudの関連会社としての日本法人トップならではの特徴も教えてください。

小関 スタート時からメンバーも倍ほどに増え、現在35名、近々50名程度になる予定です。今後、組織が拡大し、500~1000人程度の規模になった際に主要となるポジション、ロールを担える強力なメンバーが活躍しています。

昨年11月にコミュニケーションレターを記し、改めて実現したい将来像(ビジョン)を社員と共有したのですが、目指すのは「Coupaが日本の購買・サプライチェーンを大きく変える原動力となった」と言われる会社になること。

以前、Marketoに在籍していた際、社長(現ジャパン・クラウド・コンサルティング社長・福田康隆氏)が「この会社があったからこそ、日本のマーケティングが変わった。そんな風に10年後言われるようなチームや会社を作りたい」と語り、強く共感したことがこのビジョンにつながっています。

Japan Cloudの関連会社の日本法人ならではの特徴としては、1つ目が経営判断の権限が日本法人の取締役会にあること。日本におけるすべてのチームを社長である私がサポートし、経営の意思決定において部門間のサイロが理論上、存在しないのは社長業に挑戦する上では大きなポイントとなりました。

2つ目は本社のExecutiveおよびJapan Cloudのパートナー陣、メンバー陣や、Japan Cloud関連企業各社のサポートを受けられる安心感は大きいです。


正直で頼りがいのある「尊敬できるメンバー」と一緒に成長を目指していく

――一緒に働き、成長を目指していくメンバー像について、お考えをお聞かせください。

小関 目指す未来を実現する鍵は1つ、共通の価値観の基にチームの力を結集できるかにかかっています。

グラフィカル ユーザー インターフェイス, アプリケーション自動的に生成された説明

その上で、まず第一に挙げるのが、グローバルで共有する行動規範「Ensure Customer success」「Focus On Results」「Strive for Excellence」に同意し、それに基づき行動を起こせるか。
つまり、顧客の成功を考え、最高のバリューを提供し続けることを苦とせず楽しめるか。内的動機で動き、結果にこだわれるか。

キャリアの考え方や人生のゴールは個人によって異なるもので、さらに社員同士が仲良しであることも絶対に必要だとは考えていません。ただし3つの行動規範については何よりも優先すべき価値観であり、私も大切にしています。

また、採用の場で見ているのは「尊敬できるか」「信頼できるか」。信頼の3つの要素として「正直さ」「有能さ」「頼りがい」を重視しています。尊敬でき、信頼できる人ならば、一時的な意見の相違があっても関係性が揺らぐことはなく、同じ方向を見て歩んでいけるのではないでしょうか。

そして働く社員全員がそれぞれ自分が理想とする働き方、生き方を実現できることも最優先に重視しています。

Coupaメンバーによるインタビュー動画

――今後の目標および新しいキャリアパスを考えている人に向けてメッセージもお願いします。

先にも挙げたように、Salesforceが営業を、Marketoがマーケティングを変えてきたように、Coupaが日本の購買・調達・サプライチェーンを変えていきます。近年、コロナ禍や地政学リスクなどによる購買・調達の混乱に直面し、サプライチェーンの最適化に関するニーズも高まりを見せており、Coupaへの期待の大きさを日々感じています。 今後の目標および新しいキャリアパスを考えている人には、是非社会的ニーズの大きな舞台へ飛び込んでいただきたいとお伝えしたいです

また、キャリアパスに関しては、面接などで「自分の価値を最大化したい」という言葉を耳にすることがあります。ただしそこで追求するべき価値は、給料やポジションではない。これらは自分が価値を提供した後についてくる“結果”でしかありません。

私の座右の銘として、ホーキング博士の次のような言葉があります。
“Seek to Maximize Value for your Action—When you are alive
Do not wait for a second chance which will never come“

つまり「自分の行動から生まれる価値の総量を最大化」する。自分の行動を通じて直接的にでも間接的にでも価値を与えることができて、その価値の総量が大きな人生を送りたいというのが仕事を選ぶ上での基準になっています。給料やポジションは、他者に提供できる価値を最大化したときについてくるもの。キャリアを考える上で、その順番は間違えないでほしいと思っています。

私自身、社長になろうと思ってなったわけでもなく、どこか偶発的な導きによって、今の仕事をしていますが、今はCoupaを広めることで、「自分の行動から生まれる価値の総量を最大化」していくことが使命であると感じています。

同じ思いを共有し、すばらしいテクノロジーやソリューションで前向きに世の中を進めていきたいと考えている方、ぜひお待ちしています。

小関さんのオススメ本

  • 『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』
    マーシャル・ゴールドスミス、マークスミス著(日本経済新聞出版)
    マーシャル・ゴールドスミスはジャック・ウェルチをはじめ何人もの名経営者を指導してきたエグゼクティブ・コーチングの第一人者。成功しているリーダーがやりがちな悪癖を挙げ、自分の悪癖を発見するためのフィードバックの集め方や改善の度合いを知るためのフォローアップの技法などを解説。オススメ本を聞かれたときに必ず私がオススメする本です。

小関さんのnoteもぜひご覧ください。
https://ozeki.co/n/n57691b088c97
BizZineで“ミドルマネジメント”をテーマに対談インタビューを連載中
https://bizzine.jp/person/detail/1141

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