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2025.04.30

外資IT営業キャリアのリアル|スタートアップで日本の市場を開拓する挑戦。難しいからやりがいがある。

Japan Cloud

「外資IT営業キャリアのリアル」シリーズ

外資系IT企業で営業キャリアを築きたい方に向けて、スタートアップでの挑戦と成長の実体験をお届けします。
今回は、営業として市場とサービスの成長をけん引するKong株式会社 シニア エンタープライズ アカウントマネージャー、井上 真豪さんに、スタートアップで働く面白さとやりがいについて伺いました。

井上 真豪

Kong株式会社
シニア エンタープライズ アカウントマネージャー

日系大手SIerでキャリアをスタート。その後外資SaaS企業へ転職し、大手企業向けの新規開拓営業として従事する。マネジメントを経験した後、2024年10月に日本法人2人目の営業メンバーとしてKongに参画。市場開拓を推進中。

転職理由|立ち上げ間もない外資スタートアップを選んだ理由とは

これまでのキャリアと、外資スタートアップ「Kong」への転職理由を教えてください。

新卒で日系のSIerに入社し8年10カ月在籍していて、その後、外資系に転職しSaaSを約7年間経験しました。前回転職した当時は日本市場にSaaSの流れが来ていると感じるタイミング。その波を肌で感じ、経験してみたいと考えたのです。あとは外資系の絶対評価の環境で戦ってみたいとも考えました。入社したころは100名に満たないくらいだったその会社は、辞めるころには約400名規模に成長していて、最後の3年はエンタープライズ営業部長も経験しました。

そんな中で今後のキャリアを考えた時に、これまでに経験のない、スタートアップ、よりテクニカルな領域を経験したいと考えたことが、転職のきっかけです。それがちょうど、前職の上司だったKong代表取締役の有泉が当社を立ち上げるタイミングで、「一緒にやらないか」と声をかけてくれたのです。

有泉とは、私が大切にしている価値観や考え方が合うと感じていましたし、私の今後のキャリアを考えた時に、足りていない領域の経験をKongで積むことができると感じました。さらに、このAPI領域は、今後、日本市場で流れが来ると感じたのも決め手です。

 

スタートアップ転職後に感じた、前職との違いと戸惑い

外資スタートアップに転職して、前職との違いや戸惑いを感じた点は?

Kong2人目の営業として入社半年ですが、まず当然ながら社内の仕組みが何もありませんでした。例えば人事制度もセールス資料も、何も整ってないというのは大きな違いでした。整っていないのは社内だけでなく、市場としても、日本ではお客様にまったく認知されていません。前職では、お客様にある程度サービスのことを知っていただいている状況から説明を始められましたが、まず「Kongとは何者か」や、「APIとは何か」から説明を始める必要があります。だから入り口のところでのステップが非常に多いと感じています。

ルールが何もないということは、イコール「自分で考えろ」ということです。自分の行動次第で市場が広がることもあるでしょうし、自分の行動次第で会社のカルチャーも変わってくるでしょう。それは自由である反面、責任が重いと感じています。

ゼロから市場を作る難しさと、外資系営業ならではのやりがい

ゼロから市場を作る営業で感じる難しさと、やりがいは?

ゼロから作り上げていくというのは難しさもあり、やりがいも同時にあります。前職のSaaS領域では、エンタープライズにおいては、もうある程度デファクトスタンダードのサービスが決まっていました。例えば基幹システムであればSAP、CRMであればセールスフォース、というように。

そうやって市場が成熟しつつあり、自社のサービスの知名度が高くなっている中で、お客様に対して「どう訴求するか」を考えていたのが前職でした。しかし今は市場自体がない状態。その先のオポチュニティにもつながりません。オポチュニティを作る前の「市場を作る」過程にいるということが難しさであり、やりがいだと思っています。

 

営業として変わらず大切にしている「人との信頼関係」

営業としてキャリアを重ねる中で、変わらず大切にしている価値観とは?

1社目がSIer、2社目がSaaSと商品は変わっていますが、唯一変わらないのは、「人と人の関わり合い」であるということです。営業は人であり、お客様も人である。人と人としての信頼がない限り、なかなか成約には結びつきません。そこは一貫してずっと大切にしています。

入社してからこの半年の間にいただいた契約の内一社は、私が新卒の頃に大阪で働いていた時のお客様です。私のKongへの転職をきっかけにご契約くださいました。そしてもう一社、私が新卒の時に勤めていた企業が、私のチャレンジする姿勢に共感くださり、自社でご採用くださったうえ、パートナー契約も締結いただきました。今まさに一緒に市場を盛り上げる活動をさせていただいています。人と人との関係を大切にして、ずっと良い関係が続いていたからこそご契約いただけたと思っています。

スタートアップでの営業活動におけるエンジニアとの関係性の変化

スタートアップでの営業活動において、同僚との関わり方に変化はありましたか?

Kongはテッキーな世界なので、一番違いを感じたのはエンジニアのタイプです。業務アプリケーション側のエンジニアは、割と営業に近い感覚の方が多いですが、Kongのエンジニアはいわゆる理系というか、技術的に極める世界なんだなと感じました。

ビジネスアプリケーションの営業をしていた頃は、お客様との面談や資料作成、デモまで、ほぼ営業担当者だけで完結できていました。それが今は、技術的な面で営業では語り切れない部分も出てくるので、エンジニアとも深く関わっていく必要があります。そういう意味では、以前よりもエンジニアとの関係性や日々一緒に動く濃度は濃くなっていると思います。

 

Japan Cloud関連会社で得られる外資系キャリア支援と成長機会

Japan Cloud関連会社で働くことで得られるキャリア支援や成長機会について教えてください。

はい。Japan Cloudは、日本市場で成功させるための信頼できるパートナーだと私自身が考えています。Japan Cloudは単なる立ち上げ支援ではなくて、日本市場に根付くためのカルチャー作りや人材育成の場も一貫して支援しコミットしてくれていますし、そう簡単に撤退しません。

単独で乗り込んでくる他の外資系のスタートアップは、1~2年で市場を作れないとすぐに撤退したり、それを繰り返したりという企業もあります。そうなると短期的に結果を残すために無理に契約を取りに行ってしまい、結局それが重荷となって、中長期的に見ると撤退の要因になってくることもあると思います。Japan Cloudのポートフォリオに入っていれば、その心配はいりません。しっかりと時間をかけて市場を開拓していけるのは、かなり大きな違いです。

Japan Cloud関連会社はみんなオフィスが一緒で、定期的にイベントも開催されてコミュニケーションをとる場が設けられています。それから、各関連会社のカントリーマネージャーからノミネートされたトップパフォーマーの方を集め、Japan Cloud社長の福田さんのセッションやワークショップを通して次のリーダーを育成するという「ハイポテンシャルリーダーシッププログラム(HPLP)」をJapan Cloudが提供しています。私もノミネートいただいて参加させていただいていますが、そういった自分のスキルを上げる機会をいただけるのはありがたいです。

スタートアップは研修や人材育成にリソースを割く余裕はないので、各社でそれをやろうとすると限界があります。スタートアップにいながら研修で知識をつけたり横のつながりで自力を高めたりできるのは、Japan Cloudならではだと思っています。

スタートアップ営業として、市場開拓とカルチャー醸成への取り組み

スタートアップ営業として、市場開拓と組織カルチャー醸成にどう取り組んでいますか?

Kongは立ち上げフェーズとはいえメンバーが15名になり、すべてのロールに人が揃って、まさにこれからギアを上げていこうという状況です。

定期的にオフサイトで合宿をして、日々の活動の中から課題を挙げ、それに対して何ができるかを考え、ロールの垣根を越えてタスクフォースのような形で取り組んでいます。会社全体でどう取り組んでいくといいカルチャーになるのかというのは、有泉自身が経験値として持っています。彼と一緒に、全員が「なぜやるのか」を理解して腹落ちした上でやっていく。15人が目線を合わせて部署横断で取り組んでいくカルチャーの醸成が、やっとできてきたと感じています。

スタートアップでは自分のロール外のこともやるというのは絶対必要ですし、誰かがやってくれるというのではなく、自分でオーナーシップを持ち動けることが重要です。経験のあるロールをベースに高額の報酬を望んで外資系に転職を希望する方もいるかもしれませんが、そういう方はKongのように市場から作っていくというフェーズの領域ではなく、すでに市場ができあがっている領域に行くことをおすすめします。ただ、私はロールを超えて市場を作るという今の環境の方が面白いと思っています。

自分ごと化して挑戦していく、チャレンジ精神を持って成長していく人に、その先の結果として評価や報酬がついてくる。その順序をしっかり理解できる人でなければ、スタートアップは厳しいと思いますね。私は覚悟を持ってこの会社に来ています。Kongが売れなかったら、私は自分で去るべきだと。

肩書に特にこだわりはありませんが、長期的には営業をリードする立場にキャリアアップしていきたいと、なんとなくは思っています。評価は自分ではなく周りがするものです。周囲に評価され、マネージャーという役割を求められればやることになるでしょう。

それよりも、数字面やプロセスの部分も含めて、Kong Japanのプレゼンスをグローバルに対して発揮していきたいですね。そのためにまずは数字を上げる必要があります。

そしてグローバルのイベントで表彰されて、日本から舞台に立ちたいという思いがあります。今年の2月にオーランドで開催されたセールスキックオフで表彰されている方たちを見たときは、まだ入社間もなかったですが、めちゃくちゃ悔しかったんです。だから来年は、私があそこに立ちます。

(肩書きは取材時のものです)

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本記事は、「営業キャリアの挑戦と成長」シリーズの一編です。  

外資系IT企業やスタートアップでのキャリアに挑戦し、成長を目指すリアルなストーリーを、今後もお届けしていきます。

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