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Japan Cloudからのメッセージ、インタビューや活動内容などを発信しています。
年頭所感
2024年は年始から能登半島地震、羽田空港での事故が続けて発生し、驚きと悲しみから始まってしまいました。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方へ心よりお見舞い申し上げます。
年始に2024年の展望を考えるにあたり、あらためて一年前の年頭所感を読み返してみました。以下はその一部抜粋です。
“あくまでも私個人の考えですが、これから数年の間に、今主力となるプレーヤーを将来凌駕するような新しい勢力が次々と誕生する時代を迎えることになると予想します。2023年は改めて海外への渡航回数も増やし、アンテナを張ってこれから起きる波を捉えていきたいと思います。ただしJapan Cloudに求められる役割は「次の何か」を見つける事だけではありません。それを正しく日本に伝えて、正しく普及させるための人材や仕組みを提供する事です。どんなに優秀な人を集めても、テクノロジーや製品が優れていなければ成功を収めることはできません。一方でせっかく素晴らしい製品があったとしても、優秀な人材や仕組み、経営がなければ失敗してしまいます。私たちJapan Cloudは次を担う人材の採用と育成に加えてオペレーションをより高度化させていき、次の世代へそれを伝えていく仕事に取り組んでいきたいと思います。”
2023年を振り返ると、一過性ではなく、ゲームのルールが変わる変革が起き始めた年と言えるのではないでしょうか。それくらいGenerarive AIがもたらすインパクトは注目を集めました。今後はGenerative AIを中心にそれを取り巻くビジネスアプリケーションが一新されていくはずです。既存ベンダーもキャッチアップしていくのは間違いありませんが、いずれAI Nativeで産まれてくる製品が主力になるはずです。歴史を振り返ると、インターネットが登場し、Webが標準のインターフェースになっていく過程で、それ以前に開発されたビジネスアプリケーションは表面上Webのインターフェースにしても、使い勝手やパフォーマンス、設計上の問題で本来のWebの良さを活かす事はできませんでした。結果として2000年代に創業したSaaSの会社が古いビジネスアプリケーションを凌駕して成長していきました。
まだGenerative AIの進化によって、周辺のビジネスアプリケーションがどう変化していくのか全てが見えているわけではありませんが、大きな変化が起きるのは間違いありません。ひと昔前はデータ入力は一部のユーザーが行う。必要なデータを見るためにはIT部門に都度依頼しなければならないという時代がありました。SaaSの時代になり、データを入力する対象も一気に広がり、ユーザー自身が簡単な設定や操作によって、IT部門に依頼しなくても必要なデータにアクセスできるようになり、一気に生産性が上がりました。今後はAIの活用により、これまでよりはるかにユーザーにとってIT活用のハードルが下がり、生産性が大きく向上することが見込まれます。効率が良いというレベルではなく、さまざまな部門や役職で、今までよりはるかに少ない人員で仕事をこなすことができるようになるはずです。そしてそれは現場だけでなくマネジメントも対象になるはずです。そこに聖域はありません。
またユーザー企業側だけでなくソフトウェア業界にもビジネスモデルの変化が起きるはずです。例えばライセンス体系なども大きく変化することが予想されます。
これまでのビジネスアプリケーションは多くの場合、利用するユーザー数により課金されていましたが、AIの活用により必要な人員が削減されます。特にコールセンターなどは既にその傾向が見えていますし、今後はあらゆる部門で同じことが発生します。しかし、効果を出せば出すほど、課金対象であるユーザー数が減ってしまってはソフトウェアベンダーのビジネスは成り立たなくなるので、新しいビジネスモデルが必要とされるはずです。いずれにしても、これからソフトウェアの業界で何十年に一回という大きな変化が起きることは楽しみでなりません。
2023年はこのような最新の動向を理解するために、海外出張の機会を大幅に増やしました。
J.P.MorganやMorgan Stanleyなど投資銀行のカンファレンスでは各社のCEO/CFOのセッション参加や個別面談を行うことにより、業界全体のトレンドだけではなく、各製品カテゴリを深堀りして理解を深めることができました。またパートナー関係にある世界最大級のテクノロジー系PE、Vista Equity Partnersが主催するカンファレンスは、投資先企業のCクラスだけを集めたプライベートイベントで、Vistaのベストプラクティスの結集であるPlaybookを実例で学ぶことができました。これらのカンファレンスへの日本からの参加はJapan Cloudだけであり、今年はこの貴重なネットワークや経験を日本の皆様にも還元していきたいと考えています。
今年は海外のゲストスピーカーを招き、日本企業のCIO、CDO、CDXOなどのお立場で活躍されている皆様をご招待するラウンドテーブルを計画しています。
また、Japan Cloud関連企業で働く皆さんの中で将来カントリーマネージャーを目指す方向けのリーダー育成セッション、各社で初めてマネージャーとなる人たちが会社を超えて集まるワークショップなども計画しています。
2024年も新しい試みにトライしていきますので、引き続きよろしくお願いします。
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