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ブレイクスルー目前、可能性しか感じない。|Japan Cloud Career Talk #1【営業対談】前編

Japan Cloudの関連会社でのキャリアを選択した社員のリアルな声をお届けするシリーズ。初回は、ブラックラインのシニアセールスエグゼクティブ 松原圭介氏と、PagerDutyのアカウントディレクター 髙橋太貴氏にお話を伺いました。前編と後編の二回に分けてお届けします。後編はこちら。
目次
(前編)
・大手企業の看板のもとで働く“コンフォートゾーン”から抜け出した理由
・スタートアップ企業で直面する壁とやりがい
(後編)
・外資系企業での働き方と大切にする価値観
・これからのキャリアを見据えて

松原 圭介
ブラックライン株式会社
シニアセールスエグゼクティブ
新卒で世界最大手規模のIT企業に入社し、金融業界担当アカウントマネージャーとして従事。以後、外資系IT企業にて大手エンタープライズ担当営業のキャリアを築き、2020年10月にブラックライン入社。主に自動車を含む製造業のエンタープライズ顧客を担当。

髙橋 太貴
PagerDuty株式会社
アカウントディレクター
新卒で外資系大手IT企業に入社。エンタープライズアカウントマネージャーとして大手企業向け提案営業に従事。その後世界的なSaaSベンダーにて営業経験を積み、マネジメント職も経験。2023年5月PagerDuty入社。
大手企業の看板のもとで働く“コンフォートゾーン”から抜け出した理由
――現在の業務内容と転職のきっかけを教えてください
松原 ブラックライン株式会社の営業として、経理財務系ソリューション『BlackLine』を世に届けています。国内においては、今までにないソリューションなので、市場自体をつくりながらユーザーさんを増やす役割です。
私自身は新卒で世界最大手規模のIT企業に入社し、大手金融機関への営業としてキャリアをスタートしました。何度か転職していますが、前職まではずっとある程度大きな自社看板を背負ってラージエンタープライズのお客様を担当していました。
前職では売上何十兆円規模の日本を代表する会社をグローバルで担当して、グローバルの営業チームも指揮監督する経験もさせていただいて、実績も手ごたえも得られました。逆に「自分が今持っていないものは何だろう」と考えた時に、マーケットをつくるとか、新しいソリューションを世に届けるとか、そういう経験値はないと思ったのです。
新しいテクノロジーは日々生まれ、日本にやってきて、それを誰かが日本の企業にお届けしなくてはいけない。この先の長いキャリアを考えたときに、マーケットをつくるというスタートアップの経験をしておけば、後々のキャリアパスが広がるんじゃないかと思い、ブラックラインへの転職を決めました。
髙橋 私はPagerDuty株式会社で日本を代表するエンタープライズIT企業を中心に担当する営業に従事しています。前職は外資系SaaS ベンダーに丸10年おりまして、6年間は営業を、後半4年間はマネジメントを務めておりました。
もう古株の部類だったので、居心地がいいと感じることも多い環境で、いわゆる“コンフォートゾーン”の中にいるんじゃないかという危機感がありました。ブラックライン代表の宮﨑さんは尊敬している前職の元上司なのですが、宮﨑さんからはよく「心地良くないことにチャレンジせよ」と言われていました。それを自分の行動指針としていたので、居心地のいい環境になっているというのは転職の動機としてすごく大きかったです。
――転職先として今の会社を選んだ理由はどこにありますか
松原 『BlackLine』は経理業務に特化したソリューションということしか知りませんでした。でも知れば知るほど、今までの日本にない画期的なソリューションで、マーケットを新規につくるやりがいがあるだろうなと。
前職の会社から転職してきているメンバーが多かった安心感がありましたし、Japan Cloudもよく知っていたので、Japan Cloudが出資している会社という安心感もありました。ブラックラインだけの出資でしたら芽が出る前に短期間の判断で「日本からの撤退」という不安感もありますが、Japan Cloudがいることで安心感につながります。
髙橋 私も松原さんと近いところがありまして、前職に勤めていた10年の間に会社がかなり成長して、直近では整った環境になっていました。プロダクトも強くて、周囲のサポートも手厚く、自分も10年間働いている中である程度やり方もわかっています。鍛えられた一部の筋肉だけを使って日々仕事を回していると感じることもあり、このままでは外で通用しない人材になるのではないかという不安と焦りがありました。
周りにはスタートアップにチャレンジしている仲間も増えていたので話を聞いてみると、経験値に大きな差が生まれていると感じましたし、なんといっても楽しそうでした。30代の内に整った環境の中ではなくて、環境そのものをつくるような経験を通じて視野を広げていきたいと考え、PagerDutyを選びました。
――髙橋さんは前職ではマネージャー職でしたが、一般社員としてPagerDutyに入社するのは大きな決断ではなかったですか
髙橋 転職活動中はマネージャーとしてのキャリアの話もいくつかいただきましたが「何になりたいか」よりも「何をしたいか」という軸を大事にしていました。もしマネージャーにこだわるのであれば、優秀なメンバーにも恵まれていたので、前職に留まる選択をしていたと思います。「何をしたいか」を考えたときに、スタートアップのセールスでチャレンジをしていきたいと。そしてそれにチャレンジするのであれば、現場でお客様と一番近い距離でコミュニケーションを取る経験が欠かせません。
前職も現場を知ったうえでマネージャーになり、現場感がすごく生きました。現場感のないマネジメントは自分としてはNGだと思っているので、マネジメントを目指すとしても営業現場から経験を積むことはすごく大事だと思っています。

スタートアップ企業で直面する壁とやりがい
――スタートアップならではの難しさや面白さ感じるのはどんなところでしょう
松原 前職で扱っていたのはERPを軸にしたソリューションで、基本的にはどのお客様も使っている“マストハブ”なソリューションでした。『BlackLine』は、それがなくても業務ができている“ナイストゥハブ”なソリューションです。マストハブとナイストゥハブのソリューションの売り方の違いは、最初けっこう苦戦したところではあります。
それに、経理に特化したソリューションを経理業務を経験していない身が売るというので、初期の頃はトライ&エラーの連続でした。どういうキーワードだったらお客様に響くかとか、どういうメッセージングが良いのかは、日々微修正しながら反応を見ていました。
髙橋 良くも悪くもまだまだ整っていないので、キレイに分業されていない環境というのがスタートアップの難しさであり、楽しさでもあると思っています。例えば営業であってもマーケティング活動に協力するとか、イベントがあればブースに立ってお客様対応をするとか。すべてチームジャパンで一丸となり、この市場をどう広げていくのかを考えて、それを実践することができるっていうのが面白さの一つです。
もう一つは、前職ではある程度の成功体験ができあがっていて、それをいかに再現性高く実行していくかが求められていました。それと違うことをやると、ある意味「失敗」と捉えられるケースもあったんです。成功体験の再現性は大切なことですが、スタートアップではそもそも成功体験が少ないので、違うやり方は失敗ではなくチャレンジだと思っていますし、そこに楽しさがあると感じています。
松原 ブラックラインもまだ50名弱の組織体ですので、プロセスとかやり方とかがきっちりと決まっていないところが多くあります。髙橋さんのお話と同じで、ただ営業活動していればいいのではなく、マーケティング活動も協力したりインサイドセールスの役割も手伝ったり、自分のロール外のことも守備範囲としてやらなくてはならない。
「これを言えば必ず売れる」「必ずお客様に共感してもらえる」というセールスプレーも明確に決まっていません。個々の営業が自分で試しながら回っていっているという感じがします。
そのなかで、もしかすると私は早くにコツをつかんで再現性が高くできているのかもしれません。去年の予算や期首に設定したフォーキャストを高い精度で達成したこともあり、今年のグローバルアワードでMVPクラブに選出いただくことができました。
セールススタイルを確立してくのはチャレンジですし、私が自分の経験を社内へフィードバックして、ブラックライン全員の底上げになるようにしていきたいと思っています。
営業本部では毎月一度必ずオフサイトの営業会議をやっています。そこをディスカッションや成功事例をシェアするなどフィードバックの場として活用しています。

髙橋 『PagerDuty』も日本市場に対してはまだまだこれからという状況なので、そこの難しさはやっぱりあります。ただ、グローバルではその領域のデファクトスタンダードになっています。そういう強いソリューションはまだ日本に来ておらず、Japan Cloudが日本に持って来ているという安心感もあります。
Japan Cloudというプロが目利きをしたソリューションというのは本当にすごいバリューだと思います。知名度がないうえにソリューションが弱いと苦しいと思うんですけど、「確かなソリューションがある」と自信を持ってセリングしていけるのはすごく心強い。
例えばPagerDutyという会社もソリューションもはじめて聞いたというお客様に説明したとき、1時間後にはすごく興味を持って前のめりになっていただいている。こういう経験を日々繰り返し、一つひとつの活動がしっかりとお客様に響き、それが日本市場を開拓しているという確かな手ごたえを感じているので、難しい半面すごくやりがいになっています。
松原 今までの世にないソリューションを広めていく仕事なので、それを実現できるところに日々のやりがいがあります。お客様に『BlackLine』をご紹介すると、「こんなソリューションがあるんだ」という気付きも与えられますし、実際に使っていただいたお客様には本当に高い効果を感じていただいています。さらに導入事例としてロゴ掲載の許可をいただき、国内事例が増えていくことで、自身がマーケットを作っていっている時間ができ、とても大きな達成感を得られる。そんな経験ができるので、日々非常に楽しくやらせていただいています。
とある上場企業のお客様のケースでは、はじめにご説明したときはあまり反応がよくなく「もう次はないかな」という印象でした。しかし地道に何回も接点を持っていくなかで心を開いてくださり、その価値をご理解いただいて『BlackLine』に特化したRFPを書きあげてくださり、成約につながったことがありました。誰しも営業人生でよくある一般的な経験談ですが、スタートアップ環境では、今後こういった事例を再現していくことで、“マストハブ”のポジションを確立し、ブラックラインの成長につながっていくのではないかと考えています。
髙橋 やっぱり最初の入りが難しいと思っています。一度ライトパーソンにお会いして正しい説明をお届けできれば次につながっていく可能性は高まりますし、きちんと説明できた時に「このソリューションは素晴らしい」とおっしゃっていただけるとすごく嬉しいです。
しかし実際には最初のコンタクトがなかなか取れない。リードを獲得するところも含めて、そこは会社全体としての課題と思っております。日本法人が立ち上がったのが去年の5月なので、今は「あれはどうか」「これはどうか」と皆でアイデアを出し合っています。
松原 ブラックラインにも髙橋さんが以前勤めていた会社から転職して来られた方もいますが、外資系出身や国産IT企業出身など皆が違ったバックグラウンドを持っています。社風も違い、違った経験値を持っているので、そこを踏まえてのアイデア出しや、より再現性のある方法を議論しながらやっています。
髙橋 私は営業には2通りあると思っています。与えられた環境の中でフルスイングする営業と、環境自体をつくっていくことのできる営業。前者で数字を上げることが得意だというマインドのみでは、スタートアップは厳しいかなと。
例えば野球でいうと、ルールが決まっていて、バットはこれ、ボールはこれと決まっています。そもそもバットなんだっけ? ラケットなんだっけ? というルール作りから考えて行くのがスタートアップ。「今のやり方は間違っているんじゃないか」というところから入っていくのは難しく、チャレンジングなところです。
後編はこちら
(後編)
・外資系企業での働き方と大切にする価値観
・これからのキャリアを見据えて
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