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キャリア

SaaSのインサイドセールス/BDRは会社の心臓 – 戦略的に事業開発を手掛けられるのが醍醐味 |Japan Cloud Career Talk #3【インサイドセールス/BDR対談】前編

著者:JAPAN CLOUD

Japan Cloudの関連会社での働き方をご紹介するキャリアトーク。インサイドセールス/BDR(ビジネスディベロップメントレプレゼンタティブ)としてマーケティングと営業をつなぎ日本市場を切り拓いていく、ブラックラインの桑野 泰輔氏とMiraklの楢林 翔氏に、仕事の魅力とキャリアについて伺いました。

目次

(前編)
・日系大企業から外資系スタートアップへの転職
・ソリューションの魅力を伝えるインサイドセールス/BDRという仕事
・Japan Cloud関連会社であるメリットを最大限に活かす

(後編)
・入社後の成長や変化
・外資系企業の良さとは
・Japan Cloud関連会社でのBDRとしてのキャリアと今後

桑野 泰輔
ブラックライン株式会社
リーダー ビジネスディベロップメントレプレゼンタティブ

日系大企業向け会計パッケージシステムの営業職を5年経験。業務革新と先行投資がトレードオフにならない、米国発ソリューション「ブラックライン」に魅力を感じ、転職。将来的に自身の事業を興すことを念頭に、ロールに囚われない経験値を積みスキルを磨く。

楢林 翔
Mirakl株式会社
シニアビジネスディベロップメントレプレゼンタティブ

大学卒業後、日系人材会社に入社しエージェント業に従事。1年後、希望していた新規事業開発部への異動が叶いSaaS事業の立ち上げに参画。BDRを3年半務めた後、Miraklの立ち上げに参画。1人目のBDRとして入社し、インサイドセールスの立ち上げをリードする。

日系大企業から外資系スタートアップへの転職

――これまでの経歴と転職のきっかけ、この会社を選んだ理由を教えてください

桑野 私は新卒で、ERPシステムを扱う日系のIT企業に入社しました。首都圏の大企業の経理本部・管理本部の方々に提案をする営業部門に約5年所属していました。前職では、思うように新製品がローンチできない、多くの社員が離職するなど、さまざまな難しさに直面する局面がありました。そんな中、経営体制が変わったタイミングで、会社の事業戦略/営業戦略/開発戦略を立て直すタスクフォースが社長直下に組成され、私も一営業の立場として加わりました。

その時、日々の活動業務が何のためにあるのかを考え直して、戦略に落としていく経験をさせて頂きましたが、その経験がとても楽しかったことを今でも覚えています。新たなオペレーションを作り上げて、何千人という全社員の働き方が変わっていく経験をしたときに、「もう少し小規模のスタートアップで、事業を作っていくフェーズを経験してみたい」と思い始めました。そのような中、転職活動を始め、ブラックラインに入社しました。

楢林 私は新卒で日系の人材サービス会社に就職しました。1年ほどエージェント業務を担当した後に自ら志願して新規事業開発部へ異動・転籍し、3年半ほどSaaS事業の立ち上げをしていました。1人目のインサイドセールスとして、本当にゼロからの立ち上げをさせていただいていました。
携わっていたSaaS事業は飲食店や小売店向けのサービスだったので、コロナ禍で事業自体が停滞してしまい、どうしようもないですが非常にもどかしさを感じ、新たな道を歩こうと決心し転職活動をスタートしました。
転職活動では、最初は日系のスタートアップやコンサルティング会社、コーポレートベンチャーキャピタルのようなところを受けていて全く外資を見ていませんでしたが、たまたまJapan Cloud関連会社のMirakl社を紹介いただき、外資系企業に興味を持つようになりました。
Miraklを選んだ一番の理由は、Mirakl自体が立ち上げフェーズであり、1人目のBDRとしての採用だったからです。
日本のMiraklの設立は2022年5月ですが、選考を受けた時はまだ立ち上げ前でカントリーマネージャーだけが決まっているタイミングでした。Miraklのカントリーマネージャーである佐藤さんとお話をして、国内において競合がいないこと、Eコマースにおいて第3の選択肢を提供するソリューションに非常に魅力を感じ入社を決めました。

桑野 私がブラックラインを選んだ理由は、会社のフェーズが「立ち上げ期」であった点です。また、SaaS企業界隈で有名な本に「THE MODEL(ザ・モデル)」がありますが、私は何度も読み返すほどこの本に影響を受けています。その著者であるJapan Cloudの福田さんが投資をしている事業会社の一つだったという点も大きかったですね。これは学びのチャンスに溢れているなと感じました。

また、自社の製品が「世のため、人のためになる」ということ、自分が面白いと思えるものであることは、日々働く上ですごく重要です。『ブラックライン』の評判は入社前からお客様からも聞いて知っていたので、『ブラックライン』がお客様のためになるソリューションであることも入社の決め手として大きかったです。

ブラックライン日本メンバーでのAll Hands Meetingにて

――大企業からスタートアップへの転職に不安はありませんでしたか

楢林 BDRとしては1人目のロールですし、社員としても5番目だったので自分にとっては非常に大きなチャレンジだと思いましたが不安は正直なかったです。チャレンジすることに対して、不安よりはチャンスだという気持ちの方が強かったですね。私はそういう環境にいた方が成長できるし、自分自身も日々のやりがいを感じながら非常に責任のある仕事ができるなと思いました。

桑野 私も同じ感覚で、将来的に自分でビジネスを立ち上げたいという志向があるので、スタートアップで経験を積むのは数年後の夢に向かっての一歩目、二歩目といった感覚ですね。
私が入社したタイミングでは、立ち上げ期ではあったものの、既に20人ぐらい社員がいたので、私の場合は完全にゼロスタートという状況ではありませんでした。ただ20名しかいないので、様々な部署・立場の方が文字通り「一生懸命に」働かなくてはいけない状況であり、各人の責任領域が大きく、そして重たいというのはありました。

楢林 私が入社した時は、営業体系も含めてほとんどのことが決まってないという時期。入社した当日に「BDRとして何からやりましょうか」というところから始まりました。でも覚悟はしていたので特に驚きやギャップはありませんでしたし、前職でもそういう経験をしてきたので、じゃあここからやっていきましょうかと手探りな部分は変わりませんが、経験ベースで話せたことはとてもよかったと思います。

Mirakl Co-Founder and Co-CEO Adrien Nussenbaumと日本メンバーと共に

ソリューションの魅力を伝えるインサイドセールス/BDRという仕事

――インサイドセールス/BDRの業務内容について教えてください

楢林 新規のお客様を開拓するというのがメインのミッションです。Miraklでは担当させていただく範囲が他社のBDRに比べて広いと思いますが、まずは新規のお客様のアポイントを取るところから、だいたい3〜4回目ぐらいの商談までを担当します。お客様が『Mirakl』をどう使っていくかという方向性がおおよそ決まったところで、外勤の営業の方にパスをするところまでが私の主な役割です。

桑野 『ブラックライン』の現在のメインターゲットは、日本の大手企業の経理部門です。その為、ターゲットとする顧客数は、限られています。ブラックラインのBDRの担当領域は、ターゲット顧客の皆様とどのようにお会いし、どのように価値訴求をし、「いいね」と思っていただくか。BDRはこのフェーズのお客様を担当しています。その為、お客様に「いいね、検討してみようか」と思っていただく為に、マーケティング部門と一緒にさまざまな情報提供を行うこともあります。またBDR側で初回商談を行ない、お客様がブラックラインに興味を持っていただいたタイミングで営業にパスをすることもあります。

――仕事のやりがいや面白さ、難しさを感じるのはどんなときでしょうか

桑野 やりがいは、導入企業からの嬉しいフィードバックです。例えば、「今まで決算期は残業ばかりだったのに、BlackLine導入後は、残業が無くなりました」や、「チーム全員の働き方が変わって、育休が取れるようになりました」など、導入企業からのフィードバックは非常に素晴らしいものばかりです。お客様の喜ぶ顔を直に感じられる瞬間があります。そしてそのきっかけとなる初回商談を自分が作ったんだ、と感じられる時があり、嬉しい気持ちになると同時に「日々正しいことをしている」感覚が、嬉しい瞬間ですね。

難しいところは、メインターゲットの企業数が限られている点です。限られたお客様に向けたサービスだからこそ、針に糸を通すようなコミュニケーションももちろんある訳です。例えば、提携しているパートナー企業や監査法人と協業しながら、イベントの開催や、さまざまなチャンネルを使いながら営業と一緒に取り組みを考えるのは難易度が高くてチャレンジングです。

楢林 私のやりがいは大きく2つあって、1つ目は私が1人目のBDRとして入社しているので、正解を誰も知らないところで日々試しながら、少しずつ再現性を模索しながらチャレンジできていること。
もう1つは国内にまったく競合がいないサービスなので、事業の考え方をどうお客様に伝えるかです。誰に、どうやって、どんな方法で、何を伝えるかなど、どうやって「事業規模を拡大していく選択肢として有りだよね」と思ってもらうかを考えることです。その考えがうまくマッチして検討が進みお客様になる体験は非常に嬉しいですよね。

逆にちょっと大変だったなと思うことは、マニュアルがすべて英語なんですよね。それに海外で使われている営業活動ツールが日本ではほとんど使われていないとか、海外で成功しているやり方が日本でも上手くいく訳ではないので、日本でも取り入れるべき部分とそうでない部分の切り分けには慣れるまで少し時間がかかりましたね。

Mirakl日本メンバーでのオフサイトミーティングにて@葉山

――前職との違いを感じるのはどんなところでしょうか

楢林 前職で扱っていたソリューションは多くの企業が気軽に導入できるような価格帯ですし市場も形成されつつありました。『Mirakl』はHQがあるフランスではユニコーン企業として認知されているものの、日本ではほとんどの方が知らないソリューションですし、オンラインマーケットプレイスという概念を認知・理解してもらうところからのスタートだったのでそこに大きな違いを感じました。また自社のEC売上規模が大きいエンタープライズ企業の経営クラスへのアプローチが必要だったため、その方々にどういう手法でアプローチするか、どういう内容で訴求をするかなどまったく違う業務内容だと感じました。

桑野 製品的な観点では、前職ではどの会社も導入されている「ERPパッケージシステム」を扱っていたので、お客様側で既に「認知」があり、「ERPとは?」から会話を行う必要はありませんでした。一方『ブラックライン』は日本になかったソリューションなので、お客様にどう正しく伝えるかは、大きく違うと思います。

前職で営業として大企業の方々に年間数億円という提案をし、具体的にどのような費用対効果が生まれるのかを役員会や取締役会に諮るところを、ご担当者様とタッグを組んで伴走するのがメインの仕事でした。業務コンサルティングのような側面もあったと思います。一方BDRは、一般的にはマーケティングと営業の間と言われますけど、業界やお客様を取り巻く環境を考えながら、情報発信やお客様とコミュニケーションを取る立場なので、そこも少し違うかなと感じます。

ブラックライン CAOのPatrick Villanovaと共に

Japan Cloud関連会社であるメリットを最大限に活かす

――Japan Cloudで同じ職種での横のつながりがあるのでしょうか

桑野 月1回、定例的にBDRの勉強会をやっています。関連会社の事業のフェーズは異なれど、事業の拡大に必要な有効商談を創出し続けるというミッションは同じ。そのための各社のノウハウや日々のオペレーション、工夫を共有し合って、具体的に取り入れていっています。

またSlackにJapan Cloud関連会社のBDRコミュニティのチャネルがあって、勉強会や飲み会もあり、「同志の会」という雰囲気です。違う会社ですが、同じロールで近しい年代で熱い思いを持った人が多い。それぞれのポジションで何ができるか、どう事業を大きくしていくか。そんな思いをもった方があつまるコミュニティは面白いですよね。

楢林 BDRだけではなくて、それぞれのロールごとにSlackチャネルがあるんですよね。事業内容や業界は違いますが、業務内容は似通っていたりする。海外ではこうだけど日本ではこうやって成功したとか、そういう生の話が一番ありがたいし実務に活かせるんですよね。

同じJapan Cloud関連会社だからこそ、そのような環境でナレッジをシェアしあってお互いを高めていけるのかなと感じています。これがなければ「何をやったらいいのか」という段階から抜け出すまでが大変だろうなと思うので、立ち上げフェーズからこういったコミュニティがあることはとてもありがたいですね。

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